プラチナデータを生みだす会員組織の秘密 安岡寛道さん、新刊を語る

中長期的な視点が欠けている

――最近のポイント＆会員制サービスを実施している企業について、驚いたことや印象に残ったことをお聞かせください。

ポイント、会員制サービスを提供している事業者は、かつてはほんとに他社がやっているからと導入して、投資対効果などの検証もせずに続けている事業者がかなり存在しました。

 ポイントの付与率なんかも、他社が倍にすれば、その会社も倍にするなど、確かに短期的な対抗はできますが、中長期的な視点が欠けている場合が非常に多かったと思いますし、現在もその傾向は少なからずあります。加えて、これらのサービスの担当者も片手間で対応しており、非常に残念な状況でした。

 しかしながら、昨今ではだいぶそれも解消されつつあり、事業者としても改めてに重要性を認識して力を入れ始めていると思います。ですが、だからと言ってそのサービスを上手く活用している事業者はまだまだ少ないと思います。なので、我々にコンサルティングの依頼をしていただくのですが。

 そこで、まずはその事業者において、どこに力点を置けばよいのか、何を目指せばよいのか、などの戦略を考えてもらえればと思います。そのきっかけに本書がなればありがたいですね。