ビジネスプランは死語、A4一枚で起業できる アイデアはプレゼンでなくピッチで売り込め

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時間をかけて事業計画を作成し、何度も念入りに検討を重ねるという「構想」よりも、試作品をもって人に聞いて回る「行動」が成功への近道だという(イラスト:ntl/PIXTA)
アクセンチュア元会長兼CEOのウィリアム・D・グリーン、ペプシコの元会長のロジャー・エンリコ 、日本に目を向ければ、村田機械会長の村田純一、イオン社長の岡田元也、スパークス・グループ創業者の阿部修平、トヨタ自動車社長の豊田章男、佐藤製薬社長の佐藤誠一など――世界中の名だたる実業家や大富豪が学んだビジネススクール。それが、27年連続、起業家教育(MBA)で全米1位に輝き続けるバブソン大学だ(U.S. News & World Report)。
このバブソンで10年以上にわたって教鞭をとる日本人・山川恭弘准教授が、同校で教える起業道を、平易にまとめ、脚本家の大前智里氏とタッグを組んで執筆したのが、『全米ナンバーワンビジネススクールで教える起業家の思考と実践術』だ。ストーリー形式で、アントレプレナーシップが学べる本となっている。
同書では「失敗はラッキー。小さな失敗が成功を生む」とするDr. Failureなるメンターが登場するが、それは実際にバブソンで、「失敗博士」(Dr. Failure、Failure Guy)として、失敗を成功に導く「失敗学」を教える山川氏の姿を彷彿とさせる。本稿では、起業三原則について解説する。

「すべき」「できる」ではなく「夢中」「ワクワク」が大事

前回の記事では、起業三原則について触れた。起業三原則とは、「行動ありき」「失敗ありき」「人を巻き込む」からなる。起業のプロセスはこの三原則の繰り返し。今回は「行動ありき」について、掘り下げていきたい。

起業三原則①「行動ありき」
必要なものをリストアップする前に、今、現実にもっているもので始める。何事もやってみないとわからない。
『全米ナンバーワンビジネススクールで教える 起業家の思考と実践術』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

起業という行動を起こす前にやるべきことは、「自分が何をするか」を明らかにすることだ。

ここで気をつけたいのは、「何をしなければならないのか」「何ならできるのか」は起業の起点にはならないこと。

「すべき」「できる」から始めると、「起業して稼げるような才能、専門的な知識、技術なんてない」というような考えに陥りがちだ。

起業すれば、24時間365日、事業のことを考えるようになる。自分が「夢中になれること」「ワクワクすること」でないと続かない。

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