1位は伊藤忠商事。2019年の同時期の調査では6位だったがトップにまで躍り出た。2位は三菱商事で、こちらも前年の11位からジャンプアップしている。ここに来て総合商社の人気がさらに高まっている。コロナの影響を受けているとはいえ、運輸や飲食といった「コロナ直撃業種」に比べれば傷は浅い。
伊藤忠商事については、働き方改革を積極的に進めていることも評価されていると思われ、属性別ランキングで男子、女子、文系で1位になるなど幅広い層から支持を得ている。
3位日本生命保険、4位大和証券グループ、6位損害保険ジャパンなど金融業も根強い人気を維持している。メガバンクはマイナス金利下で業績が伸び悩み、事務職の削減などを進めているため敬遠されているが、証券や生損保についてはまだまだ成長余地があると考える就活生が多いようだ。
コロナ影響少ない企業に人気集まる
5位には大手広告代理店の博報堂/博報堂DYメディアパートナーズがランクインした。7位には味の素、8位には明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)と、食品メーカー2社がトップ10にランクインしている。とくに理系学生の支持が高く、明治グループは理系1位、味の素は理系では3位だった。以下、9位集英社、10位バンダイと続く。
一方、昨年まで人気を集めていた、エアラインや旅行業などは採用中止などの影響を受け、学生が「対象企業から外す」動きになっている。実際、2021年卒の速報版ランキングで1位だった全日本空輸(ANA)は58位、同じく3位だった日本航空(JAL)は67位までランクを下げている。旅行業の大手もJTBグループ42位、エイチ・アイ・エス(HIS)78位という結果になっている。
トップ100の企業を見渡すと、金融やマスコミ、食品メーカーなどに人気が集まっている。コロナ禍の中でも業績を確保していたり、影響が少ない企業を就活生が志望先として選ぶ傾向が強まっていると思われる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら