仲間との「LINEグループ」でモヤっとしない方法 「断る」行為自体もコミュニケーションだ

✎ 1〜 ✎ 111 ✎ 112 ✎ 113 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

断る理由としては以下を参考にしてください。

・そもそもLINEが苦手
・LINEは家族間しか使わない
・トラブルに巻き込まれたことがあって懲りた
・たくさんのメッセージがくることが苦手
・仕事で使っているので、頻繁にほかのメッセージが入ると紛らわしくて困る
・みんなのメッセージを見ているうちに入るタイミングがわからなくなり、返信しそびれてしまい迷惑をかけるのが嫌

このとき注意したいのが、NOの意思を「はっきりシンプルに伝える」ことです。返事をにごしてしまったり曖昧にするとかえってよくありません。

期待させて断るのは、最初から断るよりも相手にマイナスのイメージを与えますし、もうちょっと押せば何とかなるかなと思われて、強引に誘われてしまう可能性もあります。

また、伝え方にも注意が必要です。私たちは、相手とのやり取りを言葉の内容よりも、表情や声の音調で判断し、非言語の影響力は90%を超えるほどです。

「申し訳ないけど、意向に沿えない」といったニュアンスが相手に伝わるといいですね。ぶっきらぼうな言い方をしてしまうと、相手は「拒否」と捉える可能性が高くなり、その後の関係性にも影響を及ぼしてしまうので要注意です。

だらだら長い理由は不要ですので、はっきりと穏やかに伝えることが重要です。

連絡ツールで使う場合に気を付けたいこと

仕事や子どもの幼稚園や学校など、グループの中で連絡事項が発生する関係性の場合は、LINEを使わないことに関して、一層の気遣いが必要です。1人だけLINEを使わない人がいると、その人にだけ別途メールを送らなければならない手間が発生します。相手の時間を奪うわけですから、そのひと手間をかけてしまうことへの謝罪や労い、お礼はきちんと伝えるようにしましょう。

LINEをやっていないから、嫌いだから断っても当然、という関わり方では、相手に不快な思いを与えてしまいます。

何となく断れずに入ってしまい、つらくなっても退会することができず、日々悩むケースも多々あります。一度グループに入ってから退会するより、最初から入らないほうがずっと楽ですし、不必要なことに巻き込まれることもありません。「最初の要求を断る」ことが重要になります。

また、すでに入っているグループを退会したいときは、いきなりグループを退会しないで、一言メッセージを添えるようにしましょう。

コミュニケーションの方法として、文字だけでは相手の表情や声の音調もないので、情報量はかなり限られてしまいます。よって誤解を招きやすいツールなのですが、LINEは、短く複数回やり取りすることによって内容を細かく確認したりしながら話を進められるほか、豊富なスタンプがあることで、こちらの思いや意向を伝えたり、ニュアンスの温度差を埋めることが可能になります。

それゆえに、お互いの認識の誤差が少なくなり、単なる文字ツールを超えたコミュニケーションを取ることが可能になるのだと思います。会話の延長としての機能を果たし、リアルでのコミュニケーションの補完や促進につなげられるので、相手との関係性や重要性を考えたうえで取捨選択して利用できるといいですね。

便利なツールが苦痛になりませんように――。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事