改良型2.0Lエンジンを搭載するRFは大幅な性能向上を果たし
これまで、高回転域まで一気にのぼりつめる気持ちのいいエンジン回転フィールは、1.5Lエンジンを搭載するソフトトップモデルの専売特許だった。1.5Lは絶対的なパワーこそ2.0Lに及ばないが感性に訴えかける気持ちよさは断然上にくる。
従来型の2.0Lは加速力で比べれば1.5Lを数段上回るものの、6000回転の手前で回転フィールが鈍り(1.5Lは7500回転までほぼ加速力は鈍らない)単調な加速フィールに終始していたため、正直なところ筆者は若干のストレスを感じていた。つまり、従来型の2.0Lは意図的に中回転域を主体としたパワーフィールが特徴であったのだが、同じロードスターでありながら1.5Lと2.0Lでパワーフィールに大きな違いがあった。
筆者は2015年式ソフトトップモデル(Sスペシャルパッケージ)オーナーの1人でもあるため、そうした大きなキャラクターの違いに多少の戸惑いを感じていた……。その点、改良型の2.0Lエンジンは1.5Lのパワーの出方をそのまま上乗せした相似形のように感じられ、ゆえにロードスターがシリーズを通じワンボイスで語ることができるようになった。ストンと腹落ちした気分ですがすがしい。
公道試乗でもそうした改良型2.0Lエンジンの気持ちよさは体感
1.5Lエンジンの改良ポイント
対して、1.5Lエンジンを搭載するソフトトップモデルは、1回目の商品改良となる2017年11月にサスペンション特性を含めた特性変更が行われていたため、2回目となる今回はエンジンに小規模な改良が施されたのみ。カタログスペックでは出力で131馬力→132馬力、トルクで150Nm→152Nmとわずかに向上しているが、それが実用域となるとさらに伸びしろは増える。ここが1.5Lエンジンの大きな改良ポイントだ。
6速MTモデルでのクラッチミートポイントと重なる1000rpmでのトルク値は7Nm向上し、4500rpmでシフトアップを行った際はレブリミットである7500rpmに至るまで全域にわたって2Nm向上した。
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