マツダ「ロードスター」最新進化は何が凄いか 2.0Lエンジン搭載「RF」は26馬力アップ

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改良型2.0Lエンジンを搭載するRFは大幅な性能向上を果たしたわけだが、公道試乗の前にはワインディングロードを模したクローズドコースで限界付近の特性を安全に体感することができた。常用回転の上限値である7500回転までしっかり回して走らせると、26馬力(158馬力→184馬力)の出力向上を果たした新型は、およそ3000 回転を過ぎたあたりから車体が軽くなったかのように速度の乗りが良くなり、さらに4000回転を超えるころには力強さもグンと増してくることが確認できた。

これまで、高回転域まで一気にのぼりつめる気持ちのいいエンジン回転フィールは、1.5Lエンジンを搭載するソフトトップモデルの専売特許だった。1.5Lは絶対的なパワーこそ2.0Lに及ばないが感性に訴えかける気持ちよさは断然上にくる。

ロードスターRFの力強さはグンと増した(筆者撮影)

従来型の2.0Lは加速力で比べれば1.5Lを数段上回るものの、6000回転の手前で回転フィールが鈍り(1.5Lは7500回転までほぼ加速力は鈍らない)単調な加速フィールに終始していたため、正直なところ筆者は若干のストレスを感じていた。つまり、従来型の2.0Lは意図的に中回転域を主体としたパワーフィールが特徴であったのだが、同じロードスターでありながら1.5Lと2.0Lでパワーフィールに大きな違いがあった。

筆者は2015年式ソフトトップモデル(Sスペシャルパッケージ)オーナーの1人でもあるため、そうした大きなキャラクターの違いに多少の戸惑いを感じていた……。その点、改良型の2.0Lエンジンは1.5Lのパワーの出方をそのまま上乗せした相似形のように感じられ、ゆえにロードスターがシリーズを通じワンボイスで語ることができるようになった。ストンと腹落ちした気分ですがすがしい。

公道試乗でもそうした改良型2.0Lエンジンの気持ちよさは体感できた。アイドリングの直上である1000回転辺りでゆっくりクラッチミートしてリズムよくシフトアップを繰り返しながら加速させると、澄んだエンジン音と1.5Lエンジンの相似形に近いストレスのない回転フィール、そして排気量相応の力強さが組み合わされた新鮮な走行特性を披露する。

1.5Lエンジンの改良ポイント

対して、1.5Lエンジンを搭載するソフトトップモデルは、1回目の商品改良となる2017年11月にサスペンション特性を含めた特性変更が行われていたため、2回目となる今回はエンジンに小規模な改良が施されたのみ。カタログスペックでは出力で131馬力→132馬力、トルクで150Nm→152Nmとわずかに向上しているが、それが実用域となるとさらに伸びしろは増える。ここが1.5Lエンジンの大きな改良ポイントだ。

6速MTモデルでのクラッチミートポイントと重なる1000rpmでのトルク値は7Nm向上し、4500rpmでシフトアップを行った際はレブリミットである7500rpmに至るまで全域にわたって2Nm向上した。

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