トランプ大統領はダボス会議で歓迎されるか

「歓迎できない」とするオンライン署名活動も

トランプ氏の到着に備え、米当局者はすでにスイス入りしているが、会議の開催期間中に宿泊するかどうかも含め、スケジュールの詳細は明らかにされていない。

トランプ大統領のダボス訪問にはムニューシン財務長官のほか、ティラーソン国務長官やロス商務長官、娘婿のクシュナー氏も随行するが、大統領は会議には1日だけ参加し、スピーチを行った後にすぐ出発する可能性もある。

トランプ氏来訪には、矛盾する要素もある。

ダボス会議はグローバリゼーション支持者の集まりであり、トランプ氏が米国にとって不公平だと非難する自由貿易協定を彼らは支持している。

ダボス選出の国会議員であるハインツ・ブランド氏は、好戦的な態度ではなく、話し合う姿勢でトランプ氏には来てほしいと話す。

「ダボスでは、宿敵同士でも会って、来た時より良い関係で帰国の途に就く」と同氏は述べ、当時のパレスチナ解放機構(PLO)のアラファト議長とイスラエルのペレス外相がダボス会議の場を共有したことを振り返った。

昨年は、スイス軍兵士4300人が配置された

スイス軍は、ダボスに通じる道路には検問所を、山腹には武装した野営地を設置している。これは、米同時多発攻撃後に治安問題が表面化してから、ダボス会議で見られる光景だ。

「今年で48回目の会議となる」と、ダボス・クロスターズ・ツアリズムのReto Branschi最高経営責任者(CEO)は語る。「毎年、世界中から20人程度の首脳がやってくる。首脳の訪問には慣れている」

昨年の会議では、スイス軍兵士4300人が配置され、空域は会議参加者が乗る航空機のみ飛行が許された。警備費930万ドル(約10億円)をかけた会議の治安対策を任され、米当局者と連絡を取っているダボスのあるグラウビュンデン州警察は、準備は整っているとしている。

「近年、空域閉鎖はうまくいっており、何も変更する必要はないと考えている」と、同警察の広報担当者は語った。

それでも、変更点はいくつかある。

数十年にわたり、参加者を乗せたヘリコプターは、生まれ育ったダボスで宿屋を営むハンス・シュティフラーさんの私有地に離着陸していた。

だが今年は、より広い、町の反対側に移されることになった。

今年はヘリコプターが来ないため、少しは静かになり、シュティフラーさんは家を離れるたびにセキュリティーバッジを携帯しなくてもすむようになる。

だが、クリントン氏からの礼状やライス米国務長官の写真、そしてヘリコプターで離陸する5分前にシュティフラーさんの宿で撮影されたブラジルのルラ大統領とイスラエルのペレス氏のツーショットといったダボス会議の思い出コレクションを増やすこともできなくなるかもしれない。

(John Miller 翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)

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