子どもの20年後のために親ができること
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キャンセル待ちが発生する教室も

「今日はどんなゲームやるの?」、「どんなキャラをつくろうかなー」などと子どもたちの弾む声が交差する。群馬・高崎駅前、ヤマダ電機LABI 1 LIFE SELECT 高崎で行われている「小学生のためのプログラミング教室」の光景だ。子どもたちのパソコンと向き合う表情は真剣そのもの。それでいて、生き生きとしている。プログラミングという言葉から連想される機械的な雰囲気はなく、純粋に楽しんでいる様子がうかがえる。

2020年から小学校でのプログラミング教育が必修化されることを受け、全国でプログラミング教室が増えている。パソコンスクールを展開しているヤマダ電機でも、2016年に関東・関西の主要店舗で小学生向けプログラミング教室を開講した。

「他の先進国と比較すると、実は日本の子どもたちのパソコン所有率は著しく低いのが現状です。また、お客様アンケートを分析した結果、政府のプログラミング教育の方針が保護者層に十分周知されていないことも判明しましたので、IT教育推進のお手伝いができればと考えて開講しました」とヤマダ電機法人事業本部の柴田恵理子氏は語る。

予約制の教室は、現在は約60店舗で実施し、毎回キャンセル待ちが発生する店舗もあるほどだという。人気の高まりを受けて、今後も店舗数を拡大していく予定だ。

プログラミングと聞くと、難解なイメージを持つ方もいるかもしれないが、同社の教室で学ぶ内容は非常に平易。「プログラミングを学ぶ」というよりも、通っているうちに自然と創造力や論理性が身につく内容となっている。

具体的には、まず世界で1億人が参加しているプログラミング学習サイト「Hour of Code」を教材として使用。これは、「進む」や「曲がる」などの命令が書かれたブロックコードをパズル感覚で並び替えることでソースコードを作成し、キャラクターを思いどおりに動かしていくもの。どのような順番で並べていけばキャラクターが動くのかを直感的に理解できるため、プログラミング構造の基礎が体得できる。店舗によっては、子ども向けのプログラミングアプリ「Scratch」を活用したオリジナルゲームの作成にもチャレンジ可能だ。

デバッグが論理的思考を養う

冒頭で触れたLABI 1 LIFE SELECT 高崎も、「Scratch」でのオリジナルゲーム作成ができる店舗のひとつであり、毎回の授業(90分)で1つのゲームを完成させることを目標としている。小学生が、たった1回の授業でゲームを完成させる――。いかにも難易度が高そうなミッションだが、LABI 1 LIFE SELECT 高崎では子どもたちの意欲を引き出す指導法でそれを実現させていた。

授業の進め方はこうだ。まず、その日に取り組むゲームを子どもにプレイさせる。ゲームの仕組みが理解できたら、ブロックコードを記したテキストを渡す。同様に並べていけばゲームが完成するというわけである。

「同様に」といっても、「青色に触れたらキャラクターが動く」「クリックしたとき音を鳴らす」などとそれなりにコードは複雑であり、完全になぞるのは決して簡単ではない。少しでも間違っていると、最初にプレイしたのと同じ動きを再現できないため、誤っている箇所を探す必要がある。

実は、このいわゆるデバッグ作業が子どもたちの論理的思考の養成に役立っている。「先生、できたけどこれがうまく動かないよ」と訴える子どもたちに対し、インストラクターは「この動きを表すブロックはどれ?」とアドバイスして気づきを促す。このやりとりを繰り返すことで、プログラム構造に対する理解を深めるとともに、「コード」と「実際の動き」の関係、つまり「原因」と「結果」という論理的な思考力が育まれていく。

LABI 1 LIFE SELECT 高崎の取材時に受講していた小学4年生が、Scratchを使って作成したゲーム。魚のキャラクターは人気ゲームから着想し創作している。背景の画像やアクション時の効果音なども工夫して盛り込み、90分という限られた時間内にオリジナルな作品として仕上げていた

実際、途中からみるみるうちにスピードがあがり、取材時に参加していた7人の小学生全員がゲームを完成させた。受講回数や理解度によってゲーム作成の難易度は変えているものの、中・高学年だけでなく小学2年生も参加していた。受講している子どもたちの保護者の話を聞いても「自分で考えながら実施できるのがいい」「こんなに集中するなんてびっくりした」という反応があり、物事に対する姿勢や課題を解決する能力を伸ばすのにも役立っていることがわかる。

パソコンが能力を引き出すツールに

一方、子どもたちにプログラミングの何が好きか聞くと「思ったとおりに動くところ」(小学4年生・LABI広島校)、「ゲームのルールを変えられるところ」(小学5年生・LABI 1 LIFE SELECT 高崎校)という回答が多い。

たとえば、取材時に取り組んでいたのは「宇宙人が星をキャッチする」ゲームだったが、ある子どもは「脱走した馬がエサを食べる」、そしてある子どもは「魚が海の中でエサを捕る」設定に変更。ペイントツールを巧みに操ってキャラクターを描き、効果音も工夫してゲームの世界観を創出していた。用意されたゲームをそのままコピーするのではなく、キャラクターや画面背景、音楽までも独自のものをつくろうとするのだ。既製品のゲームをクリアする楽しさとは別で、オリジナルのゲームをつくることで「創造力」を自然と鍛えている。

「お子様が作成されるのを見てプログラミングの面白さに気づく方も多いようで、家族共用パソコンを購入するきっかけにされた方もいます」と前出の柴田氏。プログラミング教育が必修化すると聞いても、実際に何を準備するのかイメージが湧かない保護者にとって、プログラミング教室の受講が良いきっかけとなっているのだろう。

将来、何を目指すにしてもパソコンを使いこなす必要があるのはもちろん、社会で活躍するには論理的思考力や創造力が求められる。若者のパソコン離れが進んでいると言われる昨今だが、楽しく能力を伸ばせるプログラミング教室の存在がそうした風潮を変え、新たな“習い事”の定番となる日も近いかもしれない。

ヤマダ電機のプログラミング教室

全国の約60店舗にて「Hour of Code」「Scratch」などの講座を開いている。教室では生徒がまったく同じことをするわけではなく、それぞれの課題に取り組むため、自分のレベルに合った学習ができる。週1回のコースや月1回のコースなど店舗によって実施回数や内容が異なるので近くのヤマダ電機で確認したい。

教材 Hour of Code のマインクラフト、Scratch
対象 小学1年生~6年生
時間 60分
操作 マウスを使って、ドラッグ&ドロップ
主な学習内容 順次処理、LOOP、IF文
詳しくはこちらから