ベンツの弟分「スマート」が躍進している理由 京都の"古民家"に専売ディーラーを開設

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京都動物園の目の前に位置するスマートセンターは、京都の町になじむ古民家風のいでたち。しかし店内に入ると一転、白を基調としたモダンな雰囲気だ。出迎えるのは、金閣寺をイメージした金色の特注スマート。来店客は大きなパネルを操作しながら、2つ以上の色を組み合わせた外装など、独自の配色のスマートを注文できる。専売拠点であるスマートセンターならではのサービスだ。

日本庭園とスマートが同居する

テイラーメイドの工房では内装やステッチの色まで自在に選べる。スマートブランドの紹介掲示も併設(記者撮影)

さらに、店の奥の小径沿いには小ぶりな日本庭園がある。店の名前にも「the garden」とつくだけあって、四季を楽しめる本格的な作りだ。その側には、ピンクのスマートが駐めてある。

庭の前の別棟には、オリジナルのスマートを作ることができる「テーラーメイド」の工房がある。先述のカスタムカーは外装のみを選んでいたが、ここでは内装やシートの色や縫い目のパターンも自在に選び、自分だけのスマートを注文できる。一からカスタムすると400万円ほどかかる。

店舗を運営する輸入車ディーラー、シュテルン京都の河原律子専務によると、「(オーダーメイドのスマートは)設計事務所やデザインの分野で仕事をしている方からの注文が多い。半年という納期でも待ってもらっている」という。

気軽に立ち寄れる雰囲気作りのため、スマートセンターにはカフェも併設した(記者撮影)

誰でも気軽に立ち寄ってもらえるよう、スマートセンターにはカフェも併設した。プロのラテアートを楽しめるほか、電子機器の充電コンセントも設けている。

クルマ好きだけではなく、地元住民や、たまたま通りかかった観光客、動物園帰りの家族連れまで、「スマート」のブランドを広く知ってもらい、親しみを持ってもらうことが狙いだ。

このディーラーらしからぬ建物は、MBJとシュテルン京都がアイデアを持ち寄って生まれたものだ。MBJマーケティング・コミュニケーション部スマート課の坂井正剛マネージャーは、「京都らしさと、誰でも入りやすい雰囲気を感じられる空間を作りたかった。京都のさまざまな場所を探す中で、もともとカフェだった日本風の建物を見つけ、クルマ屋によみがえらせた」という。

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