年収450万円で買う良質の一戸建てとは? 「住宅ローン」と「親からの援助」は賢く使いたい
たとえば、年収450万円の場合。一般的に言われる「年収の5倍」で計算すると、ローン総額は2250万円。前ページでは「親からの援助」について詳述したが、こればかりは自分の努力ではどうにもならないので、今回は「親の資金援助ゼロ」の場合も考えておこう。
ローン総額2250万円に自己資金320万円を足すと、2570万円の物件が買える。借入金となる2250万円を、長期固定金利型ローン「フラット35」の金利1.06(16年10月時点融資額9割以下)で計算すると、毎月の支払いは6.5万円(元利均等ボーナス払いなし)。賃貸住宅以下の支払いで一戸建てが買える計算だ。
上記の物件予算2570万円に親からの資金援助があった場合は、ここに564万円を足して3134万円となる。ローン総額は変わらないため、毎月の支払いも同じだ。
では、年収600万円ではどうか。3000万円(年収×5)+564万円(親援助)+320万円(自己資金)で、物件価格は3884万円。「フラット35」だと、毎月のローン支払いは、8.6万円だ。これでも、都内の1Kほどの家賃だろう。東栄住宅の分譲住宅の平均価格は、3426万円なので、年収600万円あれば、「平均以上」の物件が悠々買える。
同様に、年収800万円で計算すると、購入可能な物件価格は4884万円。この予算ならば、駅徒歩10分圏内や、広々とした庭付き物件も選択肢に入る。毎月のローン支払い額は11.5万円と、年収800万円あればまったく問題ない金額だろう。
いかがだろうか。「一戸建ては高い」「自分の年収が低い」という先入観を捨てれば、現実的な選択肢がいくつもあることがわかる。マイホーム選びは予算組みが重要だ。自分の年収、パートナーの年収、そして親からの援助を確認することから始めたい。