年収450万円で買う良質の一戸建てとは? 「住宅ローン」と「親からの援助」は賢く使いたい
vol.3で書いているとおり、現在(2016年10月)の金融機関の住宅ローン金利は消費者にとってとても有利な状況だ。そんな背景を追い風に、「今年こそ一戸建てのマイホームを!」と意気込みたくなるが、やはり気になるのは「自分の年収でいくらの家が買えるのか」ということ。現実を見つめて、無理のない予算から物件選びを開始したい。
業界別年収ランキング
あなたの年収は業界平均以上?
「自分の年収でいくらの家が買えるのか?」
その答えは、雑誌やネット記事にさまざまな視点から解説されているが、「返済で無理をしない範囲」であれば「住宅ローン総額は年収の5倍まで」「月々の支払いは手取りの20%まで」というのが一般的だろう。そして自分の源泉徴収票や給与明細を確認して「じゃあ、大した家は買えないのか……」と諦めモードになる人もいるかもしれない。だが、それは早計だ。
資金繰りをしたうえで物件を吟味すれば、自己資金300万円、毎月6万円強の住宅ローンで、良質な一戸建てを手に入れることは十分に可能なのだ。では実際いくらで、どんな家が買えるのか。データを基に分析してみよう。
まずは、年収から。今年9月に国税庁が公表した「平成27年分民間給与実態統計調査」によると、全国の非正規社員、パート従業員も含めた年間の平均給与は420万円。正規・非正規の比較では、正規485万円、非正規171万円となった。
だが、年収は業界によっても大きく異なるのが実情だ。『会社四季報 業界地図』(東洋経済新報社)のデータを基にした上場企業の「業界別平均年収ランキング」を見てほしい。
業界別平均年収ランキング | ||
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第1位 | コンサルティング | 1,263万円 |
第2位 | 総合商社 | 1,135万円 |
第3位 | 放送 | 910万円 |
第4位 | 海運 | 818万円 |
第5位 | 投資事業・投資ファンド | 756万円 |
第6位 | 総合重機 | 749万円 |
第7位 | 石油 | 737万円 |
第8位 | 医薬品 | 727万円 |
第9位 | 証券 | 722万円 |
第10位 | 複写機・プリンタ | 707万円 |
第10位 | 自動車 | 707万円 |
第12位 | メガバンク | 698万円 |
第13位 | 映画・アニメ | 696万円 |
第14位 | 電機・家電大手 | 688万円 |
第15位 | トイレタリー | 686万円 |
第16位 | 広告 | 684万円 |
第17位 | 生命保険・損害保険 | 682万円 |
第18位 | 飲料・酒類 | 667万円 |
第19位 | 不動産・住宅・マンション | 665万円 |
第20位 | パチンコ・パチスロ | 662万円 |
第21位 | リース・クレジット | 657万円 |
第22位 | ゲーム | 637万円 |
第22位 | 地方銀行 | 637万円 |
第24位 | 建設 | 636万円 |
第25位 | ITサービス・ソフトウエア | 631万円 |
第26位 | 電力・ガス | 629万円 |
第27位 | Webサービス | 627万円 |
第28位 | 化学 | 618万円 |
第29位 | 出版 | 610万円 |
第30位 | 専門商社 | 603万円 |
第31位 | 創薬ベンチャー | 601万円 |
第32位 | 医療機器 | 600万円 |