ピーシーデポは朝日新聞を売る 逆風下で成長するパソコン専門店のユニーク経営

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安さを可能にした秘密はいくつかある。まず、申し込みの際の匿名性がなく、本人を確認できる書類を求めている。これにより大容量のデータを頻繁に出し入れするような”クラウド荒らし”を排除できる。また、ピーシーデポ自身は自社でデータセンターを保有しないため、複数のデータセンター事業者を使うことでインフラコストを抑制できる。必要な容量だけを無駄なく借りることもできる。

さらに、主要なクラウドサービスとは異なり、無料サービスがないため、その分のコストを抑えられる。また、1テラ7500円という1つのメニューしかないため、管理もしやすい。

「朝日新聞デジタル」なども販売

コンテンツ販売にも注力している。たとえば朝日新聞と販売代理店契約を結び、「朝日新聞デジタル」の購読申し込みを受け付けている。紙の朝日新聞購読者への限定サービスだ。ピーシーデポは申し込みを受け付け、代金回収は宅配を行っている新聞販売店が、紙の新聞とあわせて行う。

この程度の申し込みは自分自身でやればよさそうなものだが、パソコンなどに扱いなれていない高齢者には、高いハードルだ。iPadを購入する際などに、あわせて購読申し込みをするお客さんが多いという。

折込チラシにはさまざまなコンテンツサービスが紹介されている

動画サービスのhulu、NHKオンデマンドについても販売代行をしている。これらはコミッションフィーなどにより、ピーシーデポの売り上げに貢献する。

週刊東洋経済は3年購読付きで月々1900円

ピーシーデポの折込チラシには、週刊東洋経済とiPad2をセットにして毎月1900円で3年購読できるというサービスも載っている。これは昨年12月から開始した新サービスだ。ピーシーデポの地元県紙である神奈川新聞の販売も行っている。自宅に無線LANの環境がなく、毎週店頭に来て、店員に新しい週刊東洋経済をダウンロードしてもらってから帰るお客さんもいるという。

もちろん、自分自身でダウンロードするのも簡単だ。雑誌や新聞を定期購読するオリジナルのデジタル本棚「くらし情報箱~CLUB PCDEPOT~」というアプリからダウンロードできる仕組みになっている。今後、定期購読できるメディアの数は増やしていく計画だ。

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