カヤックが「変な制度」を作り続けるワケ 「面白法人」のワーク・ルールズ<前編>

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年2回、カヤックの全社員約200人で行われている「ぜんいん社長合宿」
世界20言語・地域で発売され、日本でも話題作となっている『ワーク・ルールズ!』。グーグル社の人事トップ(上級副社長)であるラズロ・ボック氏が同社の人事労務制度や採用基準、働き方に関する文化、メンタリティに至るまで余すところなく著し、今、ベストセラーになっています。
同書の刊行をきっかけに、ユニークな会社の「ルール」や「働き方」を持っている日本企業に突撃して、お話を伺うことにしました。第1回目は、面白法人カヤック。お話を伺ったのは人事を担当している柴田さんと三好さん、そして広報を担当している松原さん。カヤック独自の文化はどのように生まれ、面白い制度をなぜ作り続けているのか……。自身の体験も交え、ざっくばらんに語ってもらいました。

通常業務を停止して社員全員で合宿

全世界で話題沸騰! Googleの人事トップが採用、育成、評価のすべてを初めて語った。創造性を生み出す、新しい「働き方」の原理を全公開!

──カヤックのウェブサイトを見ると、ものすごい数の社内制度がありますね。その中でも特に思い入れがあったり、機能している制度は何でしょうか?

柴田:思い入れは「ぜんいん社長合宿」がいちばんです。

松原:私もです。カヤックのカルチャーの基盤だと思います。

──どういう合宿なのですか?

松原:カヤックの全社員、200人が、1泊2日で通常の業務は行わずに合宿に行くのです。全社員でというのが肝です。

急ぎの案件を抱えている人は、合宿の中で「仕事部屋」を作って取り組んでいますが、基本的なコンセプトとしては全員です。年2回、少なくとも株式会社化したときからずっと続けています。

柴田:業績が悪化し、いろんなものをコストカットしたときも、これだけはやめませんでした。

次ページ1回500万円の合宿をやめない理由
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