マクドナルドと「ライバル外食」を分析する 「独り負け状態」に歯止めはかかるか?

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(撮影:梅谷秀司)
日本マクドナルドホールディングスの業績が急速に悪化しています。昨年は、賞味期限切れの鶏肉問題や異物混入問題が相次ぎ、平成26年12月期決算(2014年1〜12月)では、営業損失67億円、最終損益である当期純損失は218億円という大幅な落ち込みを見せました。その後も悪化は続き、2015年4月の既存店売上高は前年同月比21.5%減、客数も同15.3%減となっています。深刻なマクドナルド離れが進んでいるのです。
今後、復活は可能なのでしょうか。マクドナルドの最新決算と競合他社8社の動向を読み解きながら、同社の現状と先行きを考えてみたいと思います。

業績悪化に歯止めかからず、11年ぶり大幅赤字

まず、マクドナルドの現状を皆さんに把握していただきましょう。冒頭でも触れましたが、マクドナルドは、消費期限切れの鶏肉を使用していた問題が発覚したこともあり、2014年7月以降、業績が大幅に落ち込みました。平成26年12月期決算を見てください。

損益計算書(11ページ参照)によると、売上高は前の期より14.6%減の2223億円。本業の儲けを示す営業損益は、前の期は115億円の黒字だったのが、この期は67億円の赤字を計上しました。本業の段階でかなり厳しい状況です。

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