マクドナルドと「ライバル外食」を分析する 「独り負け状態」に歯止めはかかるか?

✎ 1〜 ✎ 61 ✎ 62 ✎ 63 ✎ 最新
拡大
縮小

ただ、何をするにしても、まずはお客さまの信頼を取り戻し、失墜してしまったブランドイメージを回復させることが最優先です(マクドナルドの最新四半期の分析はのちほど行います)。

外食チェーンの中で独り負けするマクドナルド

画像を拡大
ファーストフードチェーン各社の業績

続いて、マクドナルドがどれほど落ち込んでいるのか、競合他社の業績と比べてみましょう。決算期は若干の違いがあります。

上の表は、マクドナルドと同様にハンバーガーなどを提供しているファストフード各社の業績です。モスバーガーを展開するモスフードサービスは、売上高は前の期より1.5%増の663億円。しかし、売上原価が2.1%増、販管費も2.9%増とコストが嵩んだため、営業利益は27.9%減の15億円となりました。

ケンタッキーフライドチキンを展開するKFCホールディングスも同様です。売上高は1.4%伸びているものの、売上原価と販管費が増えたため、営業利益は63.2%減の6億円となりました。

売り上げが増えている点を見ると、ファストフードが飽きられているわけではないようです。ただ、それ以上に原材料や人件費などのコストが上昇しているために、利益を落としているのです。ただし、マクドナルドのように売上高を大きく落とした上に、赤字にまではなっていません。

次ページ吉野家もゼンショーもさすがに営業赤字ではなかった
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT