"健康的"フライドポテトブームがやってきた

ジャンクではないポテトが増殖中

「フライドポテト」は和製英語。ベルギーでは「フリット」、イギリスでは「チップス」、アメリカでは「フレンチフライ」と呼ぶ(撮影:慎芝賢)
発祥は17世紀後半のベルギー。小魚の代わりにジャガイモを細長く切って揚げたのが始まりとされる。300年の時を経て、フライドポテトが進化を遂げている。

東京・広尾の「AND THE FRIET」がオープンしたのは2013年12月。休日の昼間には20~30人が行列し、30分ほど並ぶこともある(撮影:慎芝賢)

東京・広尾に、観光名所となっているフライドポテト専門店がある。「AND THE FRIET(アンド ザ フリット)」がそれだ。

季節に応じて厳選した6種類のイモをそろえ、太さの違うストレートカット、より細いクリスピーカット、らせん状のカーリーカット、皮付きのくし形、2つに割っただけのハーフカットなどそれぞれのイモのおいしさを引き出す形にカットしたものを、注文を受けてから揚げる。さらに、振りかける塩が2種類、ディップが10種類とくれば、組み合わせは無限大だ。

自分好みに細かく注文したら、カップラーメンよりちょっと長いくらいの待ち時間を経て、揚げたてがお出まし。黄みの強い太めのポテトは、外はカリッと中はホクホク、ほどよい甘みがあって味わい深い。

今、フライドポテトシーンがアツい。冒頭のような専門店のオープンが相次ぐ一方で、コンビニのレジ横で販売されるポテトも充実度を増している。フライドポテトをかき揚げのようにそばに添えた「ポテそば」なる代物も現れた。

「日本伝来」は大阪万博

ブームの背景にあるさまざまな事情は後ほど説明するとして、フライドポテトという食べ物がいつ日本にやってきたのか、ご存じだろうか。フードアナリストの石堂孝蔵さんによれば、

「1970年の大阪万博ですね。日本の食はこの万博によって激烈に変化したわけですけど、フライドポテトもそのひとつ。アメリカン・パーク館のケンタッキーフライドチキンの実験店舗で提供され、人気を博しました」

翌1971年にはマクドナルド1号店が東京・銀座にオープン。その後長く「細めのマクドナルドか、太めのケンタッキーか」という時代が続いたが、ロッテリアが1999年に味付きの粉をまぶす「ふるポテ」を発売するなど、バリエーションを増やしてきた。

農林水産省の「いも類の用途別消費実績調査」によると、1970年にはゼロに等しかった「フライドポテト等の冷凍加工品」の消費量が、2000年代に入ると年に50万トン以上。自給率は減少傾向の横ばい状態なので、輸入量が増えていることになる。

そこに、「事件」が起きた。昨年末から今年頭にかけて、アメリカ西海岸の港湾労働者のストライキの影響で、イモの輸入が遅れ、マクドナルド、ケンタッキーがフライドポテトの販売規模を縮小したのだ。

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