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「MMT」や「反緊縮論」が世界を動かしている背景 「AOC、コービン」欧米左派を支える主要3潮流

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  • 松尾 匡 立命館大学経済学部教授

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MMT、リフレ、財政出動……混乱している「反緊縮」経済政策を欧米左派の経済政策を紹介しながら整理します(写真:xiangtao/PIXTA)
アメリカ政界に旋風を巻き起こしている「グリーン・ニューディール」や「MMT(現代貨幣理論)」を唱えるオカシオコルテス下院議員をはじめ、イギリスのジェレミー・コービン労働党党首、フランスの「黄色いベスト運動」など欧米左派の新しい動きが取り上げられることが増えている。今いったい何が起きているのだろうか。
「反緊縮」経済政策論の旗手であり、このほど『「反緊縮!」宣言』を上梓した編者の経済学者、松尾匡氏が解説する。

欧米反緊縮左翼のコンセンサス

イギリスのジェレミー・コービン党首の労働党やアメリカのサンダース派、フランスのメランション派や黄色のベスト運動、スペインのポデモス、ヤニス・バルファキス元ギリシャ財務相の始めたDiEM25など、近年、欧米では反緊縮左翼が台頭しているが、そのコンセンサスとなっているのは、次のような見解である。

彼らは「財政危機論」を新自由主義のプロパガンダとみなしている。財政危機を口実にして財政緊縮を押し付けることで、公的社会サービスを削減して人々を労働に駆り立てるとともに、民間に新たなビジネスチャンスを作り、公有財産を切り売りして大資本を儲けさせようとしていると見なす。

したがって、財政緊縮反対は政策の柱である。逆に、財政危機論にとらわれず、財政を拡大することを提唱する。

その中身として、医療保障、教育の無償化、社会保障の充実などの社会サービスの拡充を掲げるのはもちろんである。

しかし「反緊縮」というのは、それにとどまらず、財政の拡大で景気を刺激することで、雇用を拡大するところまで含んでいることに注意しなければならない。

その財源としては一様に、大企業や富裕層の負担になる増税を提唱している。

しかしそれだけではない。中央銀行による貨幣創出を利用する志向が見られ、中央銀行によるいわゆる「財政ファイナンス」はタブー視されていない。

公的債務の返済を絶対視することは新自由主義側の信条と見なされており、公的債務を中央銀行が買い取って帳消しにすることも提唱されている。

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【これらの政策主張の背景には…】

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