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構図が酷似!明治14年の「森友事件」の末路 事件に便乗して権力を手にした人物は?

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  • 山岸 良二 歴史家・昭和女子大学講師・東邦大学付属東邦中高等学校非常勤講師
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Q5. でも、実際の払い下げ先は「北海社」だったんですよね?

はい。五代にもごく一部は払い下げられますが、多くは「北海社」への払い下げでした。ただ、「北海社」を結成したのは開拓使の官吏たちで、開拓使の官吏は黒田長官の下で薩摩閥の牙城となっていました。

つまり、いずれにしても薩摩閥の官財癒着という側面があったことには違いありません。

「お友だち」以外への払い下げは却下

Q.6 ほかに、払い下げの希望者はいなかったのですか?

五代への払い下げが報じられると、地元北海道で、函館の豪商の有志が払い下げを請願しました。

しかし、この請願は直ちに却下されてしまいます。その後も函館区民による請願や建言などの運動が繰り返されますが、認められることはありませんでした。

Q7. 最終的には「北海社」に払い下げられたのですか?

いいえ。連日に及ぶ黒田と五代への激しい批判の嵐は、その後2カ月を経ても一向に収まる気配はなく、世情の圧力に耐えかねた政府は同年10月、ついに「払い下げの取り消し」を決定しました。

Q8. それで事件は終わったのですね?

払い下げ事件はこれで決着しました。ただし、この事件を巧妙に利用して、政府内での権力の掌握に成功した「ある人物」がいたのです。

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【「権力基盤の強固に成功した人物」とは?】

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