⑨今回の中間選挙は、最終盤でブラジル大統領選挙(10月25日)やイスラエル総選挙(10月27日)とも連動した。ルラ大統領との決選投票に敗れたフラビオ・ボルソナロ候補は、最後はアメリカに亡命した。勝っていれば、「親子2代にわたるトランプ大統領の盟友」となって、米州大陸重視の「ドンロー主義」の良きパートナーになっていたかもしれない。
他方、イスラエル総選挙は与党連合が過半数割れ。新たな連立工作を模索するベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「ご一緒にイランを再攻撃しましょう」と囁いているようだが、ここへきてトランプ大統領は「イスラエル支援は年内で中止」だと言い出した。原油の国際指標であるWTI先物価格は久々に一時1バレル=80ドル台後半まで下落しているが、市場は「やれやれ、さらなる戦争は回避できそうだ」と読んでいる模様。そうだとしたら、この選挙がもたらした好ましい結果ということになる。
2028年大統領選へ号砲、「民主党vs.トランプ大統領のバトル」も
⑩「中間選挙が終わった翌日から、次の大統領選挙への戦いが始まる」のがワシントンの鉄則である。これから先は2028年選挙に向けてのレースが始まる。そんな中でトランプ大統領はどうするのか。「外交でレガシーを残そうとする」式の予測が飛び交っているけれども、そこはちょっと違うと思うぞ。トランプ大統領にとっていちばん大事なことは、「2年後の引退後も自身と家族が安泰でいられて、引き続きカネ儲けができること」であろう。ご本人の身になって考えてみれば、それがいちばん譲れない条件となる。
もっとも向こう2年間は、民主党が議会内にいろんな委員会を作って、大統領とファミリーの調査を始めることだろう。もちろんトランプ大統領の反撃は必至である。バトルの行方は、たぶんまた来年の当欄で取り上げることになりそうだ。
ともあれ、「史上最高の米中間選挙」は終わった。今後しばらく時間をかけて、細かなデータも含めて読み込んでいきたい(選挙データなどは日本時間11月5日午後時点、一部敬称略。本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。


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