話を、尋常性乾癬に戻そう。
乾癬は皮膚の発疹やかゆみを伴うことから、アトピー性皮膚炎と症状が似ている。そのため、診断がつきにくいケースもあるという。
「ある女性患者さんは、足の付け根部分がガサガサするようになったので、勤務先近くの医療機関を受診したところ、アトピー性皮膚炎と診断されました。しかし、塗り薬でもなかなか治らないので、当院の皮膚科を受診。皮膚生検をしたところ、尋常性乾癬と診断されました」(佐藤氏)
皮膚生検ができないクリニックでは、症状の所見や患者の訴えから病気を診断することも多いため、発見が遅れることもある。
「皮膚の症状があって塗り薬を使っても治らないようなら、一度、皮膚生検ができる病院で診てもらうことをお勧めします」と佐藤氏は言う。
見た目の問題で傷つく患者
乾癬患者の多くが悩みとして挙げるのが、“皮膚の見た目”だという。
剥がれ落ちる鱗屑が、フケやアカのように見られてしまうため、つねに衣類に気を遣って半袖になる季節でも長袖を着るほか、入浴も最後にするといった声もある。 「症状の重さ以上に、QOL(生活の質)を下げる病気の1つといえる」と佐藤氏。
実際、佐藤氏によると「就職試験で鱗屑とかゆみで集中できない」「鱗屑がフケに見えるので、ダークスーツが着られない」「結婚式で肌を露出する洋服やドレスが着られない」「夏休みに子どもと一緒にプールで遊べない」「友達と温泉に行けない」……といった悩みが上がっている。
特に外見に敏感な若い世代に対して、佐藤氏が尋常性乾癬について説明する際は、「この病気は皮膚のターンオーバー(入れ替わり)が勝手に速くなるので、ガサガサするし、赤くなりやすい」と説明している。すると多くの患者が理解を示してくれるそうだ。


※ログイン後、コメント入力が可能です。