乾癬には尋常性乾癬のほか、膿(うみ)がたまった小さな水ぶくれ(無菌性膿疱:のうほう)が全身にできる膿疱性乾癬、手足にできる掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)などがある。乾癬に関節炎を併発している乾癬性関節炎(関節症性乾癬)については、近年関節炎を早期発見し、進行を食い止める治療法が取り入れられるようになった。
この乾癬性関節炎の患者数(割合)について、医療・健康分野のデータ分析をするメディカル・データ・ビジョンが集計した全国の病院データによると、2023年1~3月期を100にした場合、2025年10~12月期には114.2に拡大している(以下のグラフ)。

「これは医療現場での認知度が向上したことも、(割合が上がった)要因の1つ」と佐藤氏は、こんな例を挙げる。「最近では、10年以上、原因不明の関節の痛みに悩まされていた患者さんに皮膚症状を見つけて、乾癬を疑った整形外科医から当科を紹介されてきたケースもあります」。
乾癬は皮膚の赤い発疹や鱗屑で判断できるが、乾癬性関節炎の場合、関節症状がメインになると診断が難しいケースがある。この場合、皮膚の表面に見られる発疹やかさぶた(皮疹)の一部を5ミリ程度メスで切り取って、切片を顕微鏡で調べる皮膚生検をすることが多い。
「この患者さんも、皮膚生検で乾癬が確認されたので、総合的に判断して乾癬性関節炎という診断に至りました。その後、生物学的製剤を注射したところ、痛みが消え、歩いて帰られるまで改善しました。この生物学的製剤は、乾癬の原因と考えられているサイトカインという炎症物質を抑える効果があるとされています」(佐藤氏)


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