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能登の「災害関連死」は直接死の"2倍超"…「防災庁」細野大臣はなぜ国民に"自助"を求めるのか 救急科専門医が明かす狙い

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令和6年能登半島地震 焦土と化した輪島の町並み
「命が助かっても、暮らしが守られない」災害関連死の問題は重い(写真:m.Taira / PIXTA)
  • 山本 尚範 名古屋大学医学部附属病院 救急科長、医学博士、防災庁設置準備アドバイザー会議 委員、公認心理師、公衆衛生学修士(ジョンズ・ホプキンス大学)

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「南海トラフ地震は、いつ来てもおかしくない」。ニュースでそう聞くたびに、どこか落ち着かない気持ちになる人も多いのではないか。備えなきゃとは思う。でも、何から手をつければいいのかわからない。

その不安に、国として正面から向き合う“防災の司令塔”が、11月2日に生まれる。「防災庁」だ。トップには総理大臣が立つ。この役所は何を目指すのか。阪神・淡路大震災の避難所で炊き出しを手伝ってから31年、災害の現場に関わり続けてきた医師として、私の答えは一つだ。

一人ひとりのいのちと暮らしを、最後まで守りきること。それには、国の力だけでは足りない。私たち一人ひとり、地元のつながり、NPOやNGO、ボランティア、企業、自治体、そして国。持てる力を持ち寄り、みんなで守りきる。防災庁は、その真ん中に立つ役所だ。私も、防災庁の設置に向けたアドバイザー会議の委員として、議論に加わってきた。

助かった命が、その先で失われている

2024年に起きた能登半島地震では、石川県の死者744人のうち516人が「災害関連死」だった(10月30日時点)。地震で直接亡くなった人の2倍を超える。

冷たい床で眠り、薬が切れ、介護の手が届かなくなる。命は助かった。でも、暮らしが守られなかった。

離れて暮らす親が、持病の薬を切らしたまま避難所の床で眠る。大きな災害の後には、誰の身にも起こりうることだ。食べる、眠る、トイレに行く、薬を飲む、仕事に戻る。その暮らしまで守って、初めて「守りきった」と言える。

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