家族とは、決めておくことがある。子どもは誰が迎えに行くのか。離れて暮らす親には誰が連絡するのか。電話がつながらないときは、どこで落ち合うのか。ハザードマップで、家の周りの危険と避難する場所を一緒に確かめ、災害用伝言ダイヤル(171)を一度試しておく。
持病の薬は少し多めに手元に置き、お薬手帳はスマートフォンで撮っておく。親の分も撮らせてもらう。阪神・淡路大震災では、倒れた建物から救出された人の8割は、家族や近所の人に助け出された。近所の一人暮らしのお年寄りにも、普段からあいさつをしておく。
家そのものにも備えが必要だ。地震による火事の6割ほどは電気が原因とされる。対策として、揺れを感じると電気を止める「感震ブレーカー」を付けておく。古い木造の家なら、耐震診断を受けたい。8割を超える市区町村に、その補助がある。
2つの「避難生活で覚えておいてほしいこと」
もし避難生活になったら、覚えておいてほしいことが2つある。車中泊は1泊でも危ない。2016年の熊本地震では、エコノミークラス症候群で54人が入院した。1時間に1度はかかとの上げ下げを20〜30回する。
もう一つ、災害の後は血圧が上がる。阪神・淡路大震災の後、淡路島では急性心筋梗塞が約3.5倍に増えた。いつもの薬は飲み続け、血圧が140を超えたら医師や保健師に相談する。心臓や腎臓の持病で水分や塩分に制限がある人は、主治医の指示を優先してほしい。
防災庁がどれだけ強くなっても、災害の直後を支えるのは、こうした一人ひとりの力だ。
救えるはずの命を、救える社会に。11月2日は、その新しい出発点になる。


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