ただし、デモンストレーションで示された数値を、そのまま市販車の正式な性能とみなすことはできない。実演で使用された車両が、将来販売される車両と同じ仕様や機能を備えているわけではないからだ。また正式な計測値とするには、独立した第三者による検証などが示されているかどうかという点にも注意が必要だ。
デモ用の車両がなにかを実現できたとしても、それだけで量産モデルの耐久性や安全性、品質が確認されたことにはならない。
一方で、ロイターや米CBSなどは、飛行機能を備えたモデルは公道走行の認可を受けていないことを報じ、新型ロードスターの量産車としての実用性には課題が残るとした。
スラスターによる浮上や姿勢制御を実用化するには、通常の自動車にはない課題もある。周囲の歩行者や車両への安全性、推進装置の故障時の挙動、着地時の衝撃、悪天候への対応など、幅広い条件で検証しなければならない。またスラスター噴射の際には、非常に大きな騒音が発生すると伝えられている。そのため、使用する地域における騒音に関する条例に抵触する可能性も考えられる。
3つのグレードを設定。ただし、飛行機能付きモデルは招待制
イベント当日、テスラは新型ロードスターにはPerformance、Thrust、Rocketという3つのグレードが用意されることを明らかにした。
「Performance(パフォーマンス)」は、3つのグレードの中で最も基本的なバージョンで、2人乗りの公道走行を想定した仕様となっている。このグレードではコールドガススラスターは搭載されないが、アクティブエアロダイナミクス(可動式リアウィング)や、床下の空気を排出して車体を路面に吸い付かせるファンシステムを備える。0〜60mph加速は1.6秒未満とされ、テスラの日本語ウェブサイトでも予約開始が案内されている。
「Thrust(スラスト)」は、Performanceをベースに車体後端に加速用のコールドガススラスターを追加した仕様だ。2人乗りで、0〜60mph加速は1秒未満とされる。テスラはThrustグレードを限定仕様、またレース仕様として案内している。また、テスラの車両エンジニアリング担当副社長ラース・モラーヴィ氏は、Thrustグレードは公道走行を意図しているが、スラスターは公道では使用できないとの見解を示している。テスラの日本語ウェブサイトでは、予約を受け付けていない。


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