オーストラリアの高速鉄道について、豪鉄道安全推進財団のダニー・ブロード会長が説明を行った。オーストラリアでは労働党政権時代の2011年にブリスベン―ニューカッスル―シドニー―キャンベラ―メルボルン間の全長1800kmを結ぶ高速鉄道構想があったが、2013年に労働党から自由党に政権が交代し、在来線の高速化に方針転換された。しかし2022年に再び労働党政権になると、高速鉄道計画が復活した。
高速鉄道庁は2024年12月、連邦政府に対して1800kmの中央部にあたるニューカッスル―シドニー間からプロジェクトを着手する事業計画書を提出した。同区間は総延長194kmで、その内訳はトンネル区間が115km、橋梁・高架区間が38km、地上区間が41kmとなっている。最高時速320kmで走行する高速列車を導入し、既存鉄道や高速道路で約3時間かかっていた同区間を約60分で結ぶ。経済的にも採算が取れ、国家的にも極めて重要な投資であるという。
車両と信号は日立が技術協力
連邦政府は2026年2月に、高速鉄道庁が2年間の「開発フェーズ」に着手することを発表した。現在、高速車両および信号・運行管理システムについてはフランスのアルストム、ドイツのシーメンス、そして日立製作所が主導する3つのコンソーシアムに絞られ、ECI(Early Contractor Involvement=早期施工者関与)方式により、事前に3者が技術協力として参加し、その専門知識やノウハウを設計に反映させている。
2028年半ばまでに最終提案を連邦政府に提出、連邦政府によって投資判断が下される。その段階で最終的に1者に絞られる。トンネル施工業者も同じく3者が残っており、今後は同様のプロセスを経る。以上がブロード会長による説明の概要である。

