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キャリア・教育 #その仕事、人間にしかできません —AI時代に光る、五感と経験のプロたち

「売るために、あえて客を減らす」—実演販売のプロが明かす意外な戦略、《買いたくなる空気》はどう作られる?

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ジャンプ中澤さん
2017年、調理系商品の実演をするジャンプ中澤さん。頭には天ぷらの食品サンプル(写真:ジャンプ中澤さん提供)
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ベストな結果を残すには、イベント会場の把握も大切だ。当日は会場マップで客の動線をチェックし、周辺のブースへは「すみません!今日しゃべらせてもらいます~!」と挨拶回りも欠かさない。

「ブースに人を集めることになるので、必ずひと声かけるようにしていますね。一通りしゃべったあとは、『興味がある方はブースの中へ! うちの会社とはちょっと違うな~と思った方はあちらへ~!』と周辺に送客もするんですよ。展示会なのでライバル会社が並ぶこともあるんですが、私は仲良くやっていきたいんです(笑)」

取材中はぬいぐるみの相棒「ポン太」と一人二役で掛け合いをする場面も(写真:筆者撮影)

1日の中で実演を繰り返しながら、客のリアクションを見て台本もどんどん変えていくという。客から質問を受ければその内容を台本に反映し、足りない数値や根拠があればクライアントに聞く。生の反応をキャッチしながら、実演をブラッシュアップしていく。

目線と手は「スポットライト」

このライブ感の原点にあるのは、やはり店頭での実演販売だという。

「実演販売士になったのは2013年。当初はイベントでの実演が中心でした。代理店と一緒に動くイベント実演に対し、店頭での実演は品出しや設営などもすべて1人で行うので、当時は『店頭で実演できてこそ一人前』みたいな風潮もあったんです。徐々に経験を重ねて、京都の東急ハンズで980円の洗剤を40万円以上売り上げたときは、『泥臭い平場でもやれる奴だ』と、ようやく先輩方に認めてもらえましたね」

東急ハンズで調理系商品の実演(2017年)。頭に天ぷらの食品サンプルを付けている(写真:ジャンプ中澤さん提供)

店頭では、1人が商品を買うと「自分も買わないと!」という熱が客のあいだに伝播していく。ただ、冷やかしの客がいると、「買いたくなる空気」を作るのは難しくなる。

「とにかく観察ですね。お客様の買い物カゴに何が入っているか、さっきまでどの棚の前に立っていたかまで、しっかり目に焼き付けます。慣れてくると、まるでサーモグラフィーを見るみたいに、『この人は興味があるな』『この人は空気を壊しそうだな』とわかるようになるので、お客様を振り分けながら空気を作っていくわけです」

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