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『VIVANT』壮大なモンゴルの風景を高校地理で読み解くと、遊牧民族や現代の都市問題まであらゆることが見えてきた

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ゲル
モンゴルの伝統的な住居「ゲル」(写真:msk_travel/PIXTA)
  • 西岡 壱誠 一般財団法人ドラゴン桜財団代表理事・ドラゴン桜2編集担当
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さて、ここで『VIVANT』の組織名「テント」に話を戻しましょう。

第1シーズン第9話では、ベキが名前に込めた思いを語っています。キャンプのテントに家族や仲間が集まるように、大切な人たちが集まれる場所にしたい。そのような思いが、名称の背景にありました。

ですから、「組織名はモンゴルのゲルに由来する」と説明することはできません。

ただ、ここからは僕自身の読み方ですが、遊牧の暮らしを知ると、その名前を受け止めるためのイメージが豊かになるように思います。

遊牧民の住む場所は、季節によって変わります。それでも、移動先でゲルを組み立てれば、そこに家族の暮らしが続いていく。場所が変わっても、一緒に食べ、眠り、過ごすための家があるのです。

「大切な人が集まる場所」という深い意味

一方、劇中の「テント」は、孤児たちを保護する活動を行う組織でもありました。もちろん、その目的によって、テロや犯罪という手段が正当化されるわけではありません。

それでも、「大切な人たちが集まれる場所をつくる」という命名の思いに、ゲルが支えてきた暮らしを重ねてみることはできます。

地理の知識が作品の唯一の正解を教えてくれるわけではありません。しかし、登場人物の言葉や、背景に映る住まいについて考える手がかりにはなるのです。

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