では、なぜ我が子に対しては、そこまでイライラしてしまうのか。答えは、親御さんの中にある「期待値」にあります。
「うちの子なら、約束を守れるはず」
「もう○年生なんだから、自分で管理できるはず」
「これくらいのことは、言わなくても分かるはず」
ギャップが生むイライラ
こうした「〜はず」が、親御さんの心の中に無意識に存在しています。そして、現実の子どもの姿がその「〜はず」と食い違ったとき、ギャップが生まれます。このギャップこそが、イライラの正体なのです。
つまり、イライラは子どもの行動から生まれているのではなく、親御さんの中にある「期待値」と「現実」の差から生まれているのです。ここで重要な事実があります。「イライラの総量は、期待値の高さに比例する」ということです。
期待値が高ければ高いほど、ギャップは大きくなり、イライラも大きくなります。逆に、期待値が低ければ低いほど、ギャップは小さくなり、イライラも小さくなります。
これは、物理の法則のようなものです。ですから、イライラを減らしたければ、やるべきことは一つしかありません。期待値を下げること。
「期待値を下げるなんて、子どもを諦めるみたいで嫌です」――そうおっしゃる親御さんもいらっしゃいます。しかし、ここで言う「期待値を下げる」とは、子どもへの愛情を減らすとか、子どもを諦めるということではありません。「今のこの子の発達段階では、これくらいしかできなくて当然」という現実的な基準に、親御さんの期待値を合わせるということです。
小学校5年生の子が、自分のスマホ使用を完璧に管理できるでしょうか。できないのが普通です。中学2年生の子が、親に言われなくても宿題を終わらせてからスマホに向かえるでしょうか。できない子の方が多いのが実態です。


※ログイン後、コメント入力が可能です。