「ジャファーがお父さん(ジャーメイン・ジャクソン)と歌う動画をYouTubeで見たのがきっかけ。ジャーメインに『あなたの息子さんにお会いしたい』と電話をすると、『どの息子?』と言われたよ。だが、ランチをしながらジャファーに『オーディションを受けないか』と誘うと、断られてね。『僕は歳を取りすぎていると思う』『それは僕がやりたいことじゃない』とのことだった」(キング)
アントワーン・フークア監督も付け加える。
「僕はジャファーにマイケルのスピリット、穏やかな性格を見て取った。だが演技の経験は皆無だし、この役が務まるかどうかを見るために、演技テストを受けてもらうことにした。衣装を着て、マイケルになりきった彼が登場した途端、クルーは息を呑んだよ。
演技をしてもらうと、ますますマイケル本人のようで、不気味なほどだった。特定のシーンを演じてもらった後、僕らがする質問にマイケルとして答えてもらうというテストもしたが、その様子を見て、そこにいた人たちはみんな感動の涙を流したよ。あんな体験は初めてだったね」
それでも、世界中のファンが知るマイケル・ジャクソンのパフォーマンスを彼にこなせるのかどうか、不安はあった。実際、トレーニングが始まって1カ月経った頃、キングは「撮影開始までに求めるところに達するのは無理かもしれない」と感じたと告白。
だが、ジャファーは「もう少し時間をください」と言い続け、ある夜、突然「見に来てください」とキングに連絡をしてきた。そこで彼が披露したパフォーマンスは「これはどこから来たんだ?」と思うほど完璧で、キングは圧倒されたという。
「初日の撮影は、『Bad』のライブパフォーマンスのシーン。大勢のクルーと(観客として呼ばれた)エキストラの前で、プレッシャーにも負けず、ジャファーはやってみせたんだよ。その時だけでなく、毎回」と、フークアも振り返った。そういった努力の裏話は、投票者の心に刺さりがちだ。
映画初出演の少年マイケル役に、監督の“親心”ジョーク
映画は、ジャクソン5のリードシンガーとして活躍した子供時代のマイケル・ジャクソンの描写にもしっかり時間をかける。少年時代を演じるジュリアーノ・ヴァルディも、本作が本格的な俳優デビューだった。


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