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「予見できなかった」は通るのか トヨタ系販社イベントで2歳児死亡・函館カート事故が問う"責任の空白"

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子ども向けのゴーカート
子ども向けイベントの安全管理が問われる(写真:soyokazeatoz/PIXTA)
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しかしこの車両について、イベントの案内に示されていた利用条件は「身長140cm以上の方」だった。運転免許も経験もない子どもにこのような車両を操作させるのであれば、身長だけでなく年齢や運転経験なども考慮し、操作ミスがあっても重大事故にならない安全対策が不可欠だったはずだ。

前述のように今回の事故が起きたのは、宿泊施設の大規模駐車場に設けられた臨時のコースだった。見物客のいた場所とコースの間には簡易な仕切りが置かれただけ。仮設会場で観客を保護する措置が十分だったかは厳しく検証されるべきだ。

「たとえ操作を誤っても重大な事故が起きない環境」をつくる責任

両被告の弁護側は、暴走が小学生の運転操作に起因すると主張した。運転操作が事故の発生にどう関係したのかは、もちろん検証しなければならない。しかし、そこから直ちに、主催者やコース設計・運営者には責任がないとの結論は導けない。

子どもがアクセルとブレーキを踏み間違えることや、減速すべき場所で加速すること、驚いて適切に操作できなくなることは、子どもに運転させる以上、考慮すべき危険である。年齢や体格、運転経験に照らして車両を選び、速度を管理し、コースを設計する。さらに操作ミスでコースを外れても観客に衝突しないよう、防護設備と隔離措置を講じる必要がある。

専門業者であればこそ、経験の乏しい子どもの予想外の操作を想定することが期待される。子どもが操作を誤らないことを期待するのではなく、誤っても死亡事故につながらない環境を整えることこそ安全対策の基本である。

写真はイメージです(写真:uco / PIXTA)

最も深刻な被害を受けたのは、命を奪われた2歳の男児と遺族だ。その重みを踏まえたうえで、もう一つの「被害」についても考えたい。事故当時11歳だった、カートを運転していた女児である。

女児は車両を選んだわけでも、コースや防護設備を決めたわけでもない。大人が企画した催しに参加し、大人が用意した車両を、大人が設定したコースで運転していた。その結果、重大事故の当事者になってしまった。

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