主催者側の坂上被告は「対策を考えて実行する立場でもなかった」と述べ、弁護側も、業務上の注意義務を課される立場にはなかったと主張。一方、九谷田被告は「事故の予見は不可能だった」などと述べた。これに対し検察は、コースの最終案が決まるまで、事故現場付近のバリアー設置や立ち入り制限の必要性を両被告が具体的に協議したことはなかったと指摘している。
検察の指摘どおりなら、主催者と委託先の間で、重大事故に備えるための検討が十分に行われていなかったことになる。誰が、どの危険を検討し、必要な対策を実行することになっていたのか。主催者と委託先の間に“責任がこぼれ落ちる隙間”はなかったか。これは、業務を委託する際の安全管理の役割分担と、主催者・専門業者間の連携の問題であり、イベント業界全般にも通じる論点だ。
「最高速度時速70キロ」のマシンを子どもに操作させた
使用されたカートについて、北海道文化放送(UHB)は、総排気量約211cc、最高速度時速70キロと報じている。一般道の法定速度(時速60キロ)を上回る速度が出せるマシンだ。
問われるのは、こうした性能を持つ車両を子どもに操作させるに当たり、実際にどのような速度管理や安全対策が講じられていたのかである。操作ミスが起きることを前提に、速度管理やコース設計、防護設備、観客との隔離など、複数の安全対策を組み合わせる必要があった。


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