嶺北(れいほく)と呼ばれる福井県の北部。九頭竜川(くずりゅうがわ)のほど近くに、日本商運の本社がある。昭和48年創業、従業員数は181名、保有車両台数は110台。
「ドライバーシェアリング」とはどういうことなのか。
代表取締役の平木ひとみ氏は、「長距離トラック等のドライバーが近距離の移動を支えるタクシーや地域のバスドライバーになることで、ドライバーとして働き続けることができ、地域社会経済が上手くまわっていく」と指摘する。
二種免許(第二種運転免許)を取っている、もしくは二種免許を取得させたトラックドライバーをタクシー事業者等に派遣。逆のパターンとして、タクシードライバーが軽貨物など貨物輸送のドライバーになることも想定している。
点呼、車両登録、車両管理など、トラックとタクシーでは業務内容の詳細に違いはあるものの、現行の各種法律においてドライバーシェアリングは可能だという認識だ。
そのうえで、日本商運としては「弊社は貨物事業者であり、旅客事業者としての免許を取得する予定はない」としている。
このような貨物事業と旅客事業が融合する事例としては、タクシー、バス、鉄道など旅客車両を使って旅客を行う「貨客混載」は存在するが、トラックとタクシーなど異業種間でドライバーをシェアする事例は極めて珍しい。
どのようにして実現させるのか
一般的に大手の輸送・旅客グループの場合、多様な事業を傘下に同時並行で事業を進めているケースがあるが、その場合でも事業者間でドライバーシェアリングが進んでいるとは思えない。
今回の福井での事業は異例であり、将来的に成功事例になれば全国各地に波及する可能性もあるだろう。
では、福井でドライバーシェアリングをどのようにして実現させるのか。
第一段階として、国の事業を活用した産学官連携の「座組」を作った。背景には、ここ数年での地方公共交通に対する国の積極的な動きがある。


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