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「常に新しい凶器を探せ」…昭和を駆け抜けた"稀代の極悪女王"ダンプ松本が使いこなせなかった《意外な凶器》とは

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「極悪女王」として絶大な人気を誇ったダンプ松本の意外なエピソードを紹介します(写真:hafuphoto/PIXTA)
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疾風の1985(昭和60)年。全女は、ビューティ解散以降に負ったおよそ5億円の借金を、わずか1年間で完済した。

一軒家を建てたダンプ松本の「母親孝行」

越年した1986(昭和61)年も、ダンプ松本は順風満帆だった。

前年末には、6曲入りミニアルバムレコード『極悪』をビクター音楽産業からリリースした。楽曲提供には坂本龍一をはじめ、44MAGNUM、ムーンライダーズの白井良明、ゴダイゴのタケカワユキヒデ、サエキけんぞう(佐伯健三)ほか、贅沢すぎる一流音楽家が名を連ねた。

リード曲の『Dump The Heel』は、Netflixシリーズ『極悪女王』でダンプ役を演じたゆりやんレトリィバァが、各エピソードの冒頭で歌唱している。

新春には、2年連続で年賀状の総数が1位になった。団体への貢献寄与が認められ、全女から1万円をもらった。もっとも、年賀状に書かれていたのは、「死ね」「殺す」ばかり。それでも、クラッシュ・ギャルズを上回ったのは悪役として最高の栄誉だった。

極悪同盟は常時10人前後を擁する大家族になったため、出費もかさんでいた。食事に出るときは決まって複数名のため、1店の夕食代が30万円に達したことがある。食事でいえば、巡業先ではどこへ行っても大勢のファンに囲まれて、昼食さえ摂れなくなったため、全女から弁当が配給されるようになった。

有名になればなるほど自由は奪われ、日常の些細なことでも障壁がついてまわった。

ダンプが350万円のフェアレディZの新車をキャッシュで購入したときは、道場まで運転した日に、悪質なファンによって大きな傷をつけられた。硬貨のようなもので車体に刻まれた言葉は、「バカ」「死ね」だった。やむを得ず、次の日からはバイクに切り替えると、タイヤに釘を刺されてパンクさせられた。

最終手段として自転車で行くと、ハンドルとサドルを盗まれた。タクシーに乗ろうとすると、「ダンプ松本」と察知されて、乗車拒否された。

さまざまな危害を受けた一方で、幼少期からの夢だった親孝行はできた。埼玉県深谷市に、およそ3500万円で戸建ての家を購入したのだ。敷地70坪の2階建ては、5つの部屋に3台ほどの駐車が可能なガレージスペースも完備した立派な家だ。

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