しかし、ドンキの主な客層は“大人”。子どもをメインターゲットにしたトイザらスとは、親和性がないようにも見えます。そのPPIHが、一体なぜ日本トイザらスの事業を取得することに決めたのか。そこにはどんな勝算があるのでしょうか。
「37期連続増収増益」と「8期連続赤字」の明暗
PPIHと日本トイザらスは、現代日本の流通小売業の歴史とともに歩んできたと言っても過言ではありません。ただし、両社の勢いと経営の現状には大きな差がついていました。
PPIHの26年6月期決算は、売上高2兆4453億円(前期比1985億円増)、営業利益1748億円(同125億円増)。37期連続の増収増益を達成しました。
それほど同社の業績は伸び続けており、日本有数の小売業へと成長しています。「泥棒市場」という18坪の小さな店舗からスタートしたドンキが、売上高2兆円を超える企業になるとは。まさに隔世の感があります。

一方のトイザらスは、48年にアメリカで子ども向け家具店として創業した老舗です。17年時点でアメリカ国内に879店舗を構える世界最大級の玩具チェーンでしたが、急激な環境変化に対応しきれず、18年に会社清算が決まり、全店を閉店しました。
ただし、日本トイザらスはトイザらス・アジアの傘下にあったため、アメリカ・トイザらス廃業の影響を受けずに営業を続けてきました。とはいえ、その営業実態は大変厳しい状況が続いていました。
日本トイザらスの業績のピークは07年1月期で、売上高は約1943億円。それが25年12月期には店舗数158店、売上高752億円にまで縮小し、最終損益は37億円の赤字。8期連続の最終赤字でした。
37期連続増収増益のPPIHに対して、8期連続赤字の日本トイザらス。事業譲渡はやむをえない結果です。


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