マイクロ・ナノプラスチックは新たな認知症の危険
脳の中に、クレヨン1本分もの重さのプラスチックが含まれていた――そう聞いて、驚く方も多いでしょう。私も、この研究論文を読んだとき、非常に強い印象を受けました。
マイクロプラスチックは、5ミリより小さなプラスチックの粒を指します。マイクロというのは、メートルの100万分の1、つまり0.000001メートルが「1マイクロメートル」です。髪の毛よりずっと細いくらいの大きさを想像してください。
ここからは、それよりもさらに小さなプラスチック粒子について見ていきます。マイクロプラスチックよりもはるかに小さな、ナノメートル単位のプラスチック粒子が存在することもわかってきました。ナノメートルは、マイクロメートルのさらに1000分の1の大きさです。
こうした微粒子は「ナノプラスチック」と呼ばれます。あまりに小さいため、これまでは正確に検出し、量を測ることが困難でしたが、分析技術の進歩によって、ようやくその存在や量を詳しく調べられるようになってきたわけです。
2024年、米国科学アカデミー紀要(PNAS)という権威ある雑誌に、衝撃の論文が掲載されました。ペットボトルの水1リットルあたり、約24万個のプラスチック粒が検出されたのです。しかも、そのうち約90パーセントが、ナノサイズのプラスチックでした。3つのメーカーの製品を調べても、おおむね同じような結果でした。
つまり、私たちは日々、かなりの数のナノプラスチックを口から取り込んでいる可能性があります。ただし、ここで重要なのは、その小さな粒子が体内のどこまで入り込むかという点です。実は、ナノプラスチックは腸にとどまらず、血液に入り、脳を含めたさまざまな臓器へ運ばれる可能性があることがわかってきました。


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