パンチョはナポリタン専門店。茹であげの麺を炒める、いわゆる「ロメスパ」と呼ばれるジャンルでチェーン化に成功しているブランドだ。2026年10月現在、全国に52店舗を展開する。
麺の量は、小盛り300gからメガ盛り600gまで選べて、パンチの利いたジャンクな味わいがボリュームを求める男性客を中心に支持を得ている。当初は都心を中心に展開し、近年はロードサイドにも出店を加速。絶好調のように見える。
そんなパンチョが、なぜ今、スープパスタ店をオープンしたのだろうか。
野尻氏は「実はブームになる3年ほど前から、一部店舗で試験的にスープパスタを提供していました」と話す。
ロードサイド出店で直面した“リピート客数の壁”
大盛り、ジャンク、ガッツリ系、高コスパ……など、ブランドイメージが確立されているパンチョ。熱烈なファンがいる一方で、それが一部店舗で仇になっているという。
「ロードサイド店舗でのリピート率に課題がありました」と野尻氏。
「傾向として、ロードサイドに出店するとオープン当初は話題を集めて好調にスタートすることが多い。しかし、パンチョ=大盛り、ガッツリ系のイメージが強く、例えば家族で来た時にお父さんは『また行きたい』と思うが、お母さんや娘は行きたがらない。結果、次の来店はお父さん一人、というパターンになってしまう。オープン当初は3~4名客が多かったのが、1名客ばかり来るようになる。組数で見たときのリピート率は高くても、1組あたりの『人数』が落ちて客数が目減りしてしまうのが悩みでした」
そこで、女性客も「また来たい」と思えて、かつパンチョのオペレーションを崩さずに提供できる商品を、と開発したのがスープパスタだ。
ロードサイドやフードコートなど女性客もいる場所でテストし、改良を重ねてきた。結果、週末のファミリー客の注文内容を見ると、男性はがっつりナポリタンを、女性はスープパスタを食べている理想の状態になっていた。
こうして密かに温めてきたスープパスタを切り出してつくったのが今回のごちスパだ。パンチョだけではカバーできない客層をとらえ、ビジネスチャンスを広げていく狙いがある。


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