ところが、3週間〜数カ月かけて、溜まった血液を包む膜ができ、そこで炎症と小さな出血が繰り返されて、血腫がじわじわと大きくなっていきます。血液をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を飲んでいる人や、お酒をよく飲む人は、とくに起こりやすいことが知られています。
家族に気づいてほしいサインは次のようなものです。
•急に物忘れがひどくなる、ぼんやりしている、元気がない
•ろれつが回らない、箸や物をよく落とす
•頭痛が日に日に強くなる
これらは「急に認知症が進んだ」「年で足腰が弱った」と見過ごされがちです。しかし慢性硬膜下血腫であれば、局所麻酔で頭蓋骨に小さな穴を開け、血腫を洗い流す手術(穿頭血腫洗浄術)が必要となる場合があります。
これにより症状が大きく改善しますが、1~2割前後は再発することから、術後もしばらく経過をみていきます。
すぐに救急車を呼ぶべきサイン
最後に、頭を打った後の対応をお知らせします。次のような症状が1つでもあれば、ためらわずに119番に通報してください。
•だんだん眠そうになり、起こしてもすぐ寝てしまう
•頭痛がどんどん強くなる、何度も吐く
•左右の黒目(瞳孔)の大きさが違う、物が二重に見える
•片方の手足に力が入らない、しびれる、まっすぐ歩けない
•ろれつが回らない、言葉が出ない
•けいれんを起こした
•耳や鼻から血や透明な液体が出ている


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