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ライフ #手遅れ御免! あしたのために

囚人から囚人への精巣移植も…医学者たちの狂気の「若返り人体実験」の先に待っていた、「マウスが血で若返る」驚愕の発見

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ブラウン・セカール
1889年、犬とモルモットの睾丸抽出液を自分の皮下に注射したブラウン・セカール(写真:Science Source/アフロ)
  • 仲野 徹 隠居・大阪大学名誉教授

INDEX

若返りのために血液を使うなどというのは、神話の時代からある物語です。

そんなことできるはずないと考えるのが常識的ですが、事実は神話より奇なり。そこへいたる「若返りのための移植」のお話から始めていきましょう。

犬とモルモットの睾丸抽出液を自分の皮下に注射

1889年、犬とモルモットの睾丸抽出液を自分の皮下に注射した人がいた。

怪しげな人ではない。「ブラウン・セカール症候群」という病気に名を残すフランスの偉大な生理学者、シャルル=エドゥアール・ブラウン・セカールがその人だ。古希を迎え、集中力が落ちて精力も衰えたので、そのような方法を試みたらしい。

若き日のブラウン・セカール(写真:Science Source/アフロ)

効果は絶大であった。と、あくまでも主観的な判断ではあったが学会発表している。

広く方法を公開しているので、儲けるつもりはなく、多くの人に試してほしかったらしい。ただ、これは後に、思い込みによるプラセボ効果であったのだろうと結論づけられている。

でも、自覚的には効いたんやから、それはそれでよかったんかもしらん。ブラウン・セカール、むっちゃ大家なだけに、相当に意外である。

ただ、当時まだ明らかでなかった内分泌というものが存在すると考え、それに基づいてこんな自己実験をおこなったのであるということを、ブラウン・セカールの名誉のために書き添えておきたい。

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