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ライフ #手遅れ御免! あしたのために

囚人から囚人への精巣移植も…医学者たちの狂気の「若返り人体実験」の先に待っていた、「マウスが血で若返る」驚愕の発見

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ブラウン・セカール
1889年、犬とモルモットの睾丸抽出液を自分の皮下に注射したブラウン・セカール(写真:Science Source/アフロ)
  • 仲野 徹 隠居・大阪大学名誉教授
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ボロノフで驚くのはまだ早い。恐ろしいのはアメリカ・カリフォルニア州にあるサン・クエンティン刑務所でおこなわれた「人体実験」である。

刑務所の外科医であったレオ・スタンレーは1918年に、なんと処刑直後の若い囚人から精巣を摘出し、その組織を別の囚人の陰嚢へと移植する手術をおこなった。その数は十数例にものぼるという。

どうしてそんなことをと思ってしまうが、当時は精巣の内分泌作用によって老化やさまざまな心身の状態を改善できるのではないかと考えられていた。スタンレーはさらに、犯罪にも生物学的・内分泌学的な原因があると考えていたらしい。

とはいえ、何をか言わんや。理由以前に、どう考えても絶対やったらあかんやつやろ。

ここでも効果があったとされている。しかし、である。たとえあったとしても、刑務所で、あんまり元気になられすぎても性的能力が戻ったりされても、どっちかいうたら困るんとちがいますやろか。

ヤギ、ヒツジ、イノシシなどの精巣組織を数百人の皮下に注入

にもかかわらず、スタンレーはさらに突き進む。

死刑執行の数が年に3件程度と少ないからと、ヤギ、ヒツジ、イノシシなどの精巣組織を、今度は太い針で腹壁の皮下に注入する人体実験を繰り返す。

なんと大胆な。その数、なんと数百人というから恐ろしい。研究倫理などあったものではない。当時でさえ、さすがに決して許されるものではない。ただ、自ら希望する囚人までいたというのが哀れを誘いまする。

このあたりまでが怪しげなる黒前史である。

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