1950年代になり、パラバイオーシス(並体結合)という方法で若返りを試みる動物実験がおこなわれ始めた。
パラバイオーシスというのは、2匹の動物を外科的につなぎ合わせ、血流を行き来できるようにする方法だ。
つながれた動物は動きにくなって迷惑至極だろうが、たとえば若齢動物と老齢動物を結合すること(ちょっとヘンな言葉だが「異時性パラバイオーシス」という)により、老齢動物が若返るかどうかを調べることができる。
いくつもの研究がおこなわれ、寿命が延びるのではないか、骨が若返るのではないか、代謝が改善するのではないか、などの結果が得られはしたが、どれもがあいまいで、決定的なことはわからなかった。いってみれば、どの研究もあだ花として散ってしまったようなものだ。
若いマウスと結合した老齢マウスに若返りが見られた
だが、2005年、ネイチャー誌に発表された論文によって、こういった研究が一気に脚光を浴びるようになる。
Conboy夫妻らによる『Rejuvenation of aged progenitor cells by exposure to a young systemic environment.(若齢個体の全身環境による老齢個体前駆細胞の若返り)』と題された論文がそれだ。
若いマウスと年老いたマウスをパラバイオーシスで結合する。そうすると、老いたマウスで衰えていた骨格筋の再生能力が若返ったという内容だ。
この論文には驚かされた。あまりの衝撃に、データは美しいけれどウソではないかと疑ってしまったことを正直に告白しておきたい。疑い深すぎると思われるかもしらんが、時々そういうことあるし。


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