松山千春は出演回数こそ少ないが、「ザ・ベストテン」で伝説を作り、「知る人ぞ知る」から老若男女に知られていったのは間違いない。そういった意味では、事務所やプロデューサーがキャスティングするのではなく、曲のランキングで出場歌手を決める番組だからこそ生まれた、キーマンの1人と言えるだろう。
時代は昭和から平成に移り変わり、90年代、J-POP時代が幕を開ける。しかし、そのうねりの中でも、変わらず「フォーク魂」を貫く松山千春が過去の人になったかといえば、むしろ逆。彼のスタンダードナンバーともいえる『大空と大地の中で』が世に広く知れ渡ったのは、この時期である。
『大空と大地の中で』は、77年発売の1stアルバム『君のために作った歌』の収録曲。ファンの間では名曲と認知されていたが、91年、雪印乳業の「北海道ギフト」のCMに使用され、全国区で大きな話題に。
さらに96年、岸谷五朗主演のフジテレビ系ドラマ『みにくいアヒルの子』が放送され、松山千春の『君を忘れない』が主題歌、『大空と大地の中で』が挿入歌として使用された。2曲ともドラマのヒットとともに広がり、愛されるようになったのだった。
松山千春を「嫌い」と言いながら、カラオケで熱唱する人々
この歌は、酪農の経営が難しくなっていた友人に向けて、松山が作った歌なのだという。そして、北海道のご当地ソングとも言われているが、日本全国、この歌がまるで心の故郷のように、いろんな場所で、多くの人に届いている
「果てしない大空と……」という最初の部分で、縮こまった心がふっと解放される。


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