ヘルメットをかぶって地下空間に降りると、目の前には長い通路が延びていた。
ここは住棟の地下につくられた「トレンチ」と呼ばれる空間だ。こちらも全長は約1.2km。非常時には、連絡通路や資材の運搬通路として使うことも想定されている。
住棟の下にある「大量の水」
通路の脇にあったのは巨大な受水槽だ。
103基あり、約3000㎥(約3000トン)の水を蓄えることができる。非常時に避難してきた人へ飲料水を提供するためのもので、水は貯めたままではなく、普段は住民の生活用水として使われている。
前編で見た地上の非常用給水栓設備から出るのは、この受水槽の水だ。災害時には非常用ポンプを動かし、地上の給水栓から供給する。防災訓練では給水の訓練が行われているという。
さらに、飲料水とは別に、スプリンクラーなど防災設備に使う水も約3万トン確保されているという。
地上を歩いていたときには、住棟の下にこれだけの水があるとは想像もしなかった。
また、非常災害時に外部からの電力供給が停止した場合でも、防災機器を約7日間動かせるように非常用発電設備もある。発電機は施設内に8基あり、現在も定期的に作動させ、メーカーによる点検も行われている。


※ログイン後、コメント入力が可能です。