甘味で言えば、「出町ふたば」には新栗を使った「栗餅」が登場するほか、街の和菓子屋や洋菓子店にも栗や芋、南瓜を使った季節限定品が並ぶ。私のお気に入りは、1982年に創業した「マールブランシュ」のモンブランだ。
そして、お店で食べる生ケーキもいいけれど、今や京土産の定番になった「マールブランシュ」のお濃茶ラングドシャ「茶の菓」は大好きな味なので、自分用にも買う。京都限定な上、今は秋限定パッケージも登場しているようなので、京都に来られた際はぜひ各店舗でチェックしてみてほしい。
モダン建築と紅葉
最後に、春の桜の記事と同様、私が長らくガイドブックの仕事をする中でみつけたオススメの紅葉スポットを紹介したい。
混雑する京都で、何とかして静かに紅葉を楽しみたい私がやっと見つけたと思った場所が、「圓通寺」である。江戸時代初期に、後水尾天皇が造営したお寺で、枯山水式の平庭に面した部屋に入ると、真っ正面には色づいた比叡山が鎮座しており、とても神々しい。
電線やマンションなど、現代の暮らしを感じさせるものは一切視界に入ってこない。まるで江戸時代にタイムスリップしたような景色が残る、貴重な庭園。岩倉という立地で市内でも北の方にあり、アクセスはあまりよくないが、その分、人も少なめで、本当に静かに絶景を望める。わざわざ行く価値がある。
次にオススメなのが、「白沙村荘 橋本関雪記念館」だ。ここは入館料が一般1300円とややお高い印象があるが、その分、人が少ない。そして、1300円以上の価値があると私は思う。
白沙村荘は、もともと日本画家、橋本関雪が自身の制作を行うアトリエとして造営した邸宅だ。1万平方メートルの敷地内には、大正〜昭和初期に建築された居宅や茶室、持仏堂などの建造物が散在している。
国の名勝に指定されているという「池泉回遊式庭園」は7400平方メートルにおよび、つまり敷地全体がとても広く、それはもう庭というより、ちょっとした森のようである。秋の京都を、静寂に包まれてゆったり過ごせる場所はとても貴重だ。


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