さらに、高雄口ゲートを抜けると高雄エリアへ。ここには空海ゆかりの寺院「神護寺」があり、こちらも秋に訪れたい名所となっている。特に約400段もある長い石段を登り切った先にある楼門と紅葉のコントラストは絶景。
神護寺では、厄除けのかわらけ投げを楽しむこともできる。近くには、国宝「鳥獣人物戯画」で有名な高山寺もあるので、あわせて訪れるのもオススメだ。
京都人の秋のごちそう
魚の「鱧(ハモ)」といえば、京都人の夏のご馳走だと思っていた。ところが、京都人は秋にも脂の乗った「秋鱧」を楽しむのだという。
そして、秋といえば各地で行われる秋祭り。京都で秋の祭りといえば、「時代祭」が10月22日に催される。この祭りの時期に食べられるのが、京土産でも知られる鯖寿司だ。
鯖寿司とは、若狭から「鯖街道」を通って京都へ運ばれた塩鯖を酢でしめ、すし飯と合わせたものをいう。京都では江戸時代から、祭りに鯖寿司を家庭で作って食べる文化があったそうだ。京都人にとって、「ハレの日のご馳走」に欠かせない一品だが、今では家で作らずとも、いろいろなお店の味を楽しめる。
秋に家庭の食卓によく上がるのが、小芋やカボチャといった芋・栗・南瓜(いも・くり・なんきん)を使った料理だ。京都人はカボチャを炊いた煮物のことを「カボチャのたいたん」と言い、ほかにも、「大根のたいたん」「お揚げさんと葉っぱのたいたん」など、さまざまな「たいたん」が毎日の「おばんざい(おかず)」として愛されている。
その独特の呼び方からは、お出汁のじんわり染みたおいしさまで伝わってくるよう。
また京都には、晩秋から冬にかけて旬を迎える「海老芋」という京野菜がある。ねっとりとした食感が特徴で、お正月のお節にも使われる定番の野菜。その海老芋と乾燥させた棒鱈(ぼうだら)を何日もかけてじっくり炊き合わせた「いもぼう」は、京都に数百年伝わる伝統のご馳走なんだとか。
円山公園の隣にある老舗「いもぼう平野家本家」は、松本清張の小説「顔」にも、物語の重要な舞台として登場したことで知られる。ミーハーな私は、「いもぼう」のおいしさを味わえただけではなく、聖地に来られたことにも感動した。


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