9月に、幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2026」。ひときわ来場者の視線を集めていた空間があった。
人気ゲーム「パルワールド(Palworld)」の開発会社・ポケットペアが構えた過去最大規模のブースだ。
ゲームに登場する生き物「パル」の一種である「ンダコアラ」が姿を見せると、中高生から若い女性まで写真撮影に集まった。景品が獲得できるクレーンゲームには長蛇の列ができていた――。
パルワールドは、架空の世界を舞台に、架空の生き物「パル」を捕まえ、育てるサバイバルゲームだ。食料や資源を集めて生活の拠点を築き、パルを戦わせたり、建築や農業、工場での作業を任せたりする。
累計プレーヤー数は4000万人規模
開発元のポケットペアは、2015年設立の独立系ゲーム会社だ。暗号資産(仮想通貨)取引所・コインチェックの共同創業者でもある溝部拓郎氏が立ち上げた。
パルワールドは、数人で開発が始まり、最終的な体制は40人程度。開発段階のゲームをユーザーがプレイできるようにする「早期アクセス版」の発売に至るまで、投じられた開発費は約10億円とされる。数百億円をかける海外の超大型作品と比べれば、10分の1にも満たない規模だ。
24年1月、PC向けゲームプラットフォーム・SteamやXbox向けに早期アクセス版の配信を開始。モンスターの育成に、ものづくりやサバイバルの要素を組み合わせた自由度の高い遊び方が支持され、発売からわずか1カ月で総プレーヤー数は2500万人を突破した。
そんなパルワールドが注目を集めてきた理由は、作品としての実績や評価だけではない。ゲーム業界の巨人・任天堂、その持ち分法適用会社にして最強IP企業・ポケモンとの間で特許訴訟がくすぶり続けているのだ。
この記事は有料会員限定です
残り 1795文字

