「私は千人風呂を見たいから男湯にも入るつもりだけど、どうする?」
妹に聞くと、逡巡しながらも「うん……、私も見たいから入ろうかな」と言うので、2人で備え付けのバスタオルを1枚余分に持って、脱衣場に向かいました。
去年行った青森の酸ヶ湯温泉のような湯浴み着はなく、男湯に入る女性はバスタオルを巻く必要があるようです(記事はこちら:「生まれたままの姿の男たちが…」50代姉妹が目にした青森酸ヶ湯の混浴「ヒバ千人風呂」のリアル――秋の味覚と紅葉に絆を深めた二人旅)。
あとで宿の方に聞いたところ、以前はバスタオルなどなくても入れたらしいですが、露出をして、いかがわしい行為をする人たちが増えてしまい、女性はバスタオル必須となったということでした。
まずは女湯「万葉の湯」に入った私たちは、浴室の戸を開けた瞬間、目の前に現れる荘厳な建築美に圧倒されました。半円状の高い天井、立派な梁、木造の床や壁、そして漂う木の香り……、こちらは平成に造られたとは思えない重厚さでした。
広さでいえば、内風呂の建屋自体が広いところはほかにもありますが、ここはそのほとんどが木で仕切られたいくつかの浴槽で、洗い場スペースの割合が低く、とても贅沢な造りになっています。
「うわ、深い! プールみたい」
奥の一番広い浴槽に入った妹が、声を上げました。私も続き、湯量の豊富な浴槽を2人だけで楽しみました。平日だったせいか、ほかに旅行客らしき外国人女性が1人いるだけでした。
男湯「千人風呂」に入ってみた
それぞれ温度や深さの違う風呂を何度か出たり入ったり繰り返したあと、私たちは「男湯に行ってみようか」と脱衣場でバスタオルを巻き、女湯側からしか行けない木戸を押して、男湯「千人風呂」に入りました。
万葉の湯よりもっと広いのかと思っていましたがそうでもなく、広さや大きさは変わらない感じでした。入り口のところにもう1つ扉があったので「何だろう」と妹に言うと、近くにいた男性が「露天があるんですよ」と教えてくれました。


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