この店舗はスガキヤの店舗跡地に出店した「東海地方復活1号店」で、オープン当日には200人の行列ができたという。スガキヤの跡地からドムドムが生まれ、店頭では両社のコラボグッズが売られている。
全国的には、そこまで注目されていない話かもしれない。今回の買収に至るまでの関係の深まりが、この小さな店舗に凝縮されていた。
名古屋の人にとってのスガキヤ
ここで、買収した側のスガキヤについても触れておきたい。
筆者は東京で生まれ育ち、仕事の都合で名古屋に移り住んだ。来てまず驚いたのが、スガキヤの多さだ。自宅近くのショッピングモールにも店があり、気づけば生活圏のあちこちで「Sugakiya」の看板を目にするようになった。
それもそのはずで、スガキコシステムズは46年の創業以来、愛知・岐阜・三重の東海3県を中心に、スガキヤなど約300店舗を展開してきた。名物は、豚骨と魚介を合わせた和風とんこつスープのラーメン(標準価格430円)と、ソフトクリーム。先割れスプーンとフォークが一体になった独特のカトラリーでも知られる。
もっとも、東京育ちの筆者は、名古屋に来るまでスガキヤの存在すら知らなかった。
初めて足を運んだのは、兵庫で中学・高校時代を過ごし、大学から東京に出た友人が名古屋に遊びに来たときだ。「名古屋といえばスガキヤじゃないか」と言われ、連れられる形で店に入った。
正直に言えば、そのとき特別においしいと感じたわけではなかった。
その後、仕事で知り合った地元の人に、スガキヤをごちそうになったこともある。「これが愛知の名物や」と聞かされながら。
地元の人にとって、スガキヤとはどんな店なのか。東海地方出身の20〜40代の知人たちに尋ねてみると、意外な共通点が浮かび上がった。
中学生の頃、友人と集まる場所がスガキヤだったというのだ。当時は身近に遊べる場所が限られており、スーパーの中にあるスガキヤを、フードコートのように利用していたという。驚いたことに、こうした話は複数の知人から聞かれた。


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