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62歳、スタート直後に転んで眼鏡が壊れ…屈辱から12年《73歳でリレー世界記録》74歳の現役園長が実践する「衰えない」習慣

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73歳でリレーの世界記録を更新、74歳の今も週2回グラウンドに通う松尾真弓さん
73歳でリレーの世界記録を更新、74歳の今も週2回グラウンドに通う松尾真弓さん(写真:筆者撮影)
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「誰かに勝つことではなくて、自分のからだをつくっていくため、自分の記録を伸ばしていくんだよ、と、子どもたちにはいつも伝えています」

保育園の活動は、職員の理解がなければ続けられない。趣旨に共感してくれる先生が5歳児クラスを担当していた年に声をかけたのがはじまりで、今では毎年の恒例になった。

今年の夏休みは、卒園児や学童の小学生を対象に6回開催。毎回40人が集まり、延べ240人が参加した。基本の走り方を教えると、子どもたちはおもしろいほど上達していくという。

かけっこの前には、準備体操もしっかり行う(写真:葉山にこにこ保育園)

「自由って、すごく大事だと思うんですよね。だけど、枠がある中の自由というのも、生きていくうえで大事だと思うんです。

かけっこって、最小限の枠があるんですよね。たとえば、白線を踏まないとか、合図がないと走っちゃいけないとか、まっすぐ走る、隣のラインを超えないとか。

本当にシンプルなルールがあって、それだけをきちんと守っていればいいよと教えると、それだけ守れるようになる。4月にはじめた子どもたちが、12月には立派にフォームがつくれるのは、本当にすごい進化! それは、すべてに通じると思うんですよね」

子どもから大人まで参加できる「にこりんダッシュ」を開催

2024年には、葉山町の100周年を記念して、「にこりんダッシュ50m タイムトライアル」というイベントを開催した。

子どもから大人まで誰でも参加できる、50m走のシンプルなタイムトライアル。夫婦やきょうだい、親子で走り、最後にはみんなでリレーをする。

もともと、川本氏が中心となり、東日本大震災の復興を願って福島で始まり、毎年開催されている陸上イベント「ももりんダッシュ」に共感したことがきっかけだった。このイベントを葉山でもやりたい。そんな思いから、「にこにこ保育園」にちなんで「にこりんダッシュ」と名付けた。

400mトラックを舞台に、思い切り走る子どもたち(写真:葉山にこにこ保育園)

「サッカーのようなチームスポーツは、面白いけどルールや役割があるので、できる人にしかできない。でも、さすがに50mはだいたいの人は走れるんですよね。それに、走ってるときの顔って、いいんですよね。この日のために、わたしは1年間を過ごしているというほど、楽しみになりました」

負けず嫌いだから、子どもにも負けたくない。

外遊び中心の保育だから、どこへ行っても子どもたちは走り出す。73歳で世界記録を出した今も、松尾さんはその後ろを追いかけて走っている。

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