「パート社員も含めて、時短勤務でも昇進できるように制度変更しました。しかし、それによって管理職を目指す女性社員が増えたということはありません。働き方改革は重要ですが、女性管理職を増やすという効果は期待しないほうがよいと思います」(小売り)
「着実に女性管理職が増えて、ロールモデルがいないという問題はなくなりました。ただ、経営陣が『女性に大事な部署を任せられない、傍流の部署の管理職にしておけ』という考えで、女性の意欲を削いでいます。当社では経営陣の意識改革が最大の課題です」(素材)
また、仮にこうした施策が有効だとしても、効果が表れるには数年以上の歳月が必要です。そこで、⑤の中途採用で手っ取り早く女性管理職を増やそうということになります。しかし、これもなかなか難しいようです。
「経営陣から『女性を優先的に採用するように』と指示されていますが、他社も同じことを考えているようで、採用では女性の奪い合いです。当社の知名度と給与水準では、優秀な女性管理職を採用するのは極めて困難です」(サービス)
「男性にも言えることですが、いまの40代後半は就職氷河期の入社で、管理職として必要な職務経験を積んでいる応募者が極端に少ない。一般従業員はともかく、管理職を中途採用するというのは、かなり高いハードルです」(物流)
ガラスの下駄はやはり存在する
女性管理職を内部で育成するのは難しいし、時間がかかる、中途採用でもなかなか良い人材を採れない。となると、考えられるのは、女性社員の人事評価を緩めて優先的に管理職に昇進させること、冒頭の“ガラスの下駄”です。
人事部門責任者に“ガラスの下駄”について尋ねたところ、複数名が「断じて存在しません、というのが社内的にも対外的にも公式の回答ですが……」としつつ、次のように実態を語ってくれました。


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