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キャリア・教育

「正攻法では増えない?」女性管理職比率アップに人事が焦り、水面下で横行する"ガラスの下駄"の実態

6分で読める
(画像:ふじよ/PIXTA)
  • 日沖 健 経営コンサルタント
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「1つのポストに能力レベルが同じ男女2人の候補者がいたら、昔は男性優先でしたが、いまは女性優先です。女性のほうが少し劣っていたとしても、女性を優先するようにしています」(エンジニアリング)

「当社では、獲得ポイントで昇進が決まる仕組みで、6年前から女性社員へのポイント付与の基準を緩和しています。といっても経営陣と人事部限りの機密の措置です」(精密)

“ガラスの下駄”について、社員は感づいていないのでしょうか。感づいていたら、逆差別になる男性から不満はないのでしょうか。

「薄々感づいているでしょうね。ただ、不満の声は聞いていません。たとえ知られることになっても、女性管理職比率の向上は重要な経営課題であり、理解してもらえると思いますが」(精密)

冒頭の水口佐知子さんは、“ガラスの下駄”について不愉快な体験をしたそうです。

「飲み会の席で男性管理職から『俺は30年働いてまだ課長。水口さんは入社たった3年で部長。やっぱりできる女性は違うねぇ』と嫌味を言われました。男性は女性管理職を敵視しているんでしょうか。こっちは、そんなつもりはまったくないのに」

ガラスの下駄を公開してみては?

女性管理職を増やす決定打がない中、“ガラスの下駄”は人事部門がその気になればすぐに確実に管理職を増やすことができる方法です。暗黙裏にやって社員の不信感を招くよりも、<女性管理職比率が20%に達するまで最長5年間女性を評価で優遇する>という具合に大々的に実施するのはどうでしょうか。

こうした筆者の問いかけは、猛反対されました。

「それは絶対にできません。公正な人事が人事部門の至上命題ですから。たとえ一時的であっても不公正な人事をやっているとなったら、社員の人事部門への信頼が地に堕ちてしまいます。社員に不信感を抱かせない程度に細々とやるしかありません」(エンジニアリング)

今回確認した限り、短期間で女性管理職比率を上げる有効な方法はあまり見当たりませんでした。女性管理職比率の問題は、今後しばらく日本企業を悩ませることになりそうです。

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