では、韓国で定着したこのスタイルを、なぜ今、日本へ持ち込もうとしているのか。
日本にはすでに、スターバックスやドトールコーヒーをはじめとする多くのカフェチェーンがあり、コンビニコーヒーも身近な存在になっている。新たなコーヒーチェーンが入り込む隙間は、一見するとそれほど大きくないようにも思える。
それでも両社が日本市場への進出を決めた背景には、成熟した市場だからこそ見いだした"スペース"があった。
日本進出は「イタリアにパスタを売りに行く」ようなもの
MASS COFFEEは、日本のコーヒー市場について「規模は大きいものの、成長率は低い」と分析する。成長性を期待して進出したわけではないという。
「完成された市場の中で、まだ空いている一席を見てきました」
同社は、日本のコーヒー文化を、喫茶店、カフェチェーン、スペシャルティコーヒーという3つの「波」で捉えている。
その先の「第4の波」と位置づけるのが、「大きなカップを手頃な価格で、速く正確に提供し、1日に2回飲めるコーヒー」だ。
日本進出にあたっては、周囲から「イタリアにパスタを売りに行くのか」とも言われたそうだ。それでも同社は、最も厳しい市場で認められれば、ほかの市場でも通用するとの判断から進出に踏み切った。
Paik's DABANGも、日本を成熟市場とみる一方、「十分な容量」「リーズナブルな価格」「高い品質」「スピーディーなサービス」を、日本人の利用スタイルに合わせて提供する余地があると考えた。
狙っている利用シーンは、出勤途中や仕事の合間などに、十分な量と品質のドリンクを気軽に購入する形だ。既存ブランドと同じ土俵で競うのではなく、日本のコーヒー市場に新たな選択肢を加えようとしている。


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